本の紹介-ウクライナ「情報」戦争2023年01月15日


佐藤優/著『ウクライナ「情報」戦争 ロシア発のシグナルはなぜ見落とされたか』徳間書店(2022.9)

 著者は元モスクワ大使館職員。現在、ロシア・ウクライナの政治に関する、日本の第一人者。
 本書はウクライナ・ロシア戦争を客観的に記載しており好感が持てる。


 第1章はロシア側の報道。日本では、ウクライナ側の謀略報道を垂れ流しているマスコミが多い中、本書の記述は有益である。著者のコメントも随所にあるが、量が少なく、この問題に詳しくない読者には、ロシア側情報の正否が分からない。もう少し、著者の詳しい解説が欲しいと思った。
 
 第2章は戦争の時系列経緯。本書の出版は2022年9月なので、8月までが記述対象。日本のマスコミ報道の多くは、ウクライナ側の謀略報道の垂れ流しである。戦争の報道は、どちらも、真実と謀略とが混在しているので、基礎知識と情報分析能力がないと、何が真実かわからないものである。この点、本書の記述は、この地域の近現代史・政治の第一人者の記述で、著者が真実と確認した客観的事実を記載しているようで好感が持てる。

 戦争の責任について以下の記述がある。事実をよく知っている著者の客観的記述である。
 今回の事態に至るまでには、ゼレンスキー大統領にも大きな責任がある。
 ウクライナは20年5年の「第2ミンスク合意」で、親ロシア派武装勢力が実効支配する地域に「特別の統治体制」を導入するための憲法改正を約束したが、19年に大統領に就任したゼレンスキー氏はその履行を頑なに拒んだ。
 プーチン氏は「第2ミンスク合意」に基づいて、ゼレンスキー氏が交渉に応じるならば武力行使することなくロシアの目的を達成できると考えていた。「第2ミンスク合意」ではロシア派武装勢力が実効支配しているドネツク州とルハンスク州に「特別の統治体制」を認める憲法改正をウクライナが行うことが約束されており、OSCE(欧州安全保障協力機構)の監視下で公正かつ民主的な選挙が行われることも定められていたからだ。ウクライナ国家の枠内で高度な自治が確保されれば、この自治地域の同意なくしてウクライナがNATOに加盟できなくなる仕組みを作ることは可能とロシアは考えていたのである。
 ロシアによる侵攻以前にも、フランスのマクロン大統領、ドイツのショルツ首相が、ミンスク合意を基礎にロシアとウクライナを仲介しようとした。プーチン氏はミンスク合意による係争解決に同意したが、ゼレンスキー氏は明確な回答をしなかった。ミンスク合意に基づいてウクライナの主権の下で問題を軟着陸させる可能性をなくしたのは、むしろウクライナ政府の方だったのだ。
 ウクライナが「ミンスク合意」を履行する意思を持たないと判断したプーチン氏は、「ルガンスク人民共和国」と「ドネツク人民共和国」の両「人民共和国」に住むロシア人を守るために軍事介入を決断したと言える。(P100~102)
 プーチンはウクライナの右翼勢力やゼレンスキーをナチスと批判した。これに対して、ゼレンスキーは、自分はユダヤ系なのでナチスではないと、全く頓珍漢な反論をしたが、日本のマスコミは、ゼレンスキーの言を無批判に伝えたことがある。映画俳優に過ぎないゼレンスキーがウクライナ近現代史知識のない大バカ者なのは仕方ない事であるが、日本のマスコミ人も、ウクライナ史の基本的知識はもってほしいと感じたことがある。
 本書には、バンデラ主義の一通りの解説があり、プーチンのナチス批判の意味が分かるだろう。なお、OUNについては、中公新書の「物語ウクライナの歴史」にも、多少の説明がある。
 ウクライナの民族主義者ステパン・バンデラ(1909~59年)に対する評価だ。バンデラは、1928年にUVO(ウクライナ軍事組織)に加わり、翌29年にOUN(ウクライナ民族主義者組織)に入党した。35年にポーランド内相暗殺事件に関与した容疑で逮捕され、死刑判決を受けたが、終身刑に減刑された。39年に第2次世界大戦が勃発し、ポーランド国家が崩壊すると、ナチス・ドイツ軍によって解放されOUNの幹部に戻った。バンデラやOUNの活動家は反ユダヤ主義者でもあった。
 ソ連とロシアでバンデラとその同志はナチス主義者とされている。2014年以降のウクライナ政権はバンデラをウクライナ民族の英雄と位置づけているのだ。
 その具体的な例として、2015年1月1日にキエフで開催された奇妙な行事のことを振り返ってみたい。これは、ステパン・バンデラの生誕106年(1909年1月1日に生まれ)を記念する夜間の「たいまつ行進」だった。バンデラは一時期、ナチス・ドイツと提携し、1941年の独ソ戦の直前にウクライナの独立を図ったことがある。バンデラが指揮する軍団が、ドイツ軍の指揮下に入ってソ連軍と戦い、戦争初期にウクライナを支配下に置いたのだ。バンデラの軍団は、ドイツ軍の下に置かれ、無辜のユダヤ人・ロシア人、スロバキア人、チェコ人を虐殺した。
 ナチスの特徴は、「約束を守るとは約束していない」と言って合意を平気で反故にしてしまうことだ。ウクライナ独立の約束をナチスは守らず、ウクライナ人を「東方の労働者」としてドイツの鉱山や工場で働かせた。ドイツ軍に占領されたリボブ(ウクライナ語ではリヴィウ)でウクライナ独立を勝手に宣言していたバンデラは、ナチスによって逮捕され、強制収容所に送られてしまった。
 戦争末期の44年9月、ドイツによって強制収容所から釈放されたバンデラは、再び反ソ戦争の指揮をとった。戦後は、西ドイツに拠点を置いて反ソ・ウクライナ民族独立運動に従事。59年10月15日、ミュンヘンの自宅周辺でバンデラはKGB(ソ連国家保安委員会・秘密警察)の刺客によって暗殺された。
 そうした経緯から、ソ連時代のウクライナでは、バンデラは「ナチスの協力者」「テロリスト」などと嫌悪されていたのだが、ウクライナで民族主義が台頭すると共に「ソ連からの独立を果たした英雄」と評価は一転した。
 バンデラの出身地であるウクライナ西部のガリツィア地方に基盤を持つ政党「スボボダ(自由)」は、バンデラの思想と運動形態を継承している。バンデラ主義者と呼ばれる人々が主張するウクライナ民族至上主義、反ユダヤ主義は、国際基準でネオナチに分類される。ナチスが頻繁に行った「たいまつ行進」を、このように「スボボダ」をはじめとするバンデラ主義者が行ったのも、自らがネオナチであることを誇示するためだ。(P115~P118)
 本書第三章、第4章は小さな章で、それぞれ、クリミア併合と北方領土問題の説明。

 

北方領土問題  やさしい北方領土問題の話   竹島(独島)問題    尖閣(釣魚)問題

本の紹介-プーチンvs.バイデン2023年01月10日

  
東郷和彦/著『プーチンvs.バイデン―ウクライナ戦争の危機 手遅れになる前に』ケイアンドケイプレス (2022/10) 
  
 ロシア・ウクライナ戦争のマスコミ報道は、ウクライナの謀略情報の垂れ流しになっている。
 本書は、元外務省欧亜局長でロシア情勢に詳しい東郷和彦による、アメリカ・ロシア外交関係を中心に、この戦争の原因を詳述するもの。さらに、日本外交のあるべき姿勢を提言する。
 事実関係の分析が主なので読みごたえがある。ただし、本の割には行間の空白が大きく、文字数が少ないように感じ、容易に読み終わる。
 
 本書の付録として、2014年の著者のインタビュー記事が2件掲載されている。このなかで、著者は「西部ウクライナ人たちが東部のロシア系の人々を殺害するような事態が起これば、プーチンが軍隊を入れる恐れがあることは否定できません」としている。実際には、著者の恐れた事態が起こっても、プーチンはなかなか軍隊を入れることはなかった。東部地域の自治は国際法であるミンスク合意で成立したものだったが、バイデンの後押しで、ロシア系住民虐殺をゼレンスキーの方針とすると、我慢強いプーチンも軍事介入を選択することとなった。
 
 本書は、プーチンがウクライナに軍隊を入れた政治的経緯を、事実の分析に基づき明らかにするもの。ただし、著者は、プーチンの軍事介入を悪いことであると再三記載している。歴史の善悪判定が趣味の人には、著者の判断は一つの参考になるかもしれないが、私には、善悪判定は興味がないので、著者判断の正邪はわからない。

最悪な宗教家か-ローマ教皇2022年12月02日

 
 ロシア・ウクライナ戦争に関連して、フランシスコ教皇が『一般的に最も残忍なのは、恐らくロシアの伝統に属さないロシア人、例えばチェチェン民族やブリヤート民族などだろう』と発言したそうだ。

https://www.asahi.com/articles/ASQCZ1C96QCYUHBI04B.html

 イタリア人・ロシア人・チェチェン人・ブリヤート人・日本人の中には、悪い人・残虐な人だっているし、中にはサイコパスもいるだろう。でも、これらの民族の多くの人は愛すべき善良な人たちだ。
 報道が事実ならば、フランシスコ教皇は自分と異なった宗教の人に、悪人がいることを以て、彼らの多くが悪人であるかのように主張しているようだ。このような考えこそ、唾棄すべきネオナチそのままである。

本の紹介-ロシアのなかのソ連2022年11月25日


馬場朝子/著『ロシアのなかのソ連 さびしい大国、人と暮らしと戦争と』現代書館 (2022/9)

 著者はブレジネフ時代に、ソ連に留学経験のある、元NHKディレクター。
 本書の内容は、ロシア人の考え方とか行動とか、普通のロシア人・ロシア社会の日常的な話。ロシアやロシア人についてある程度知識がある人にとっては、特に目新しい内容はないが、日本人の多くは普通のロシアをあまり知らないだろうから、一読の価値はあるだろう。
 本書の多くは、事実を淡々と述べており、好感が持てる。
 しかし、最終章「大祖国戦争」「アフガニスタン侵攻」「ウクライナ侵攻」の三項は著者の思いが強く、事実から離れているところがあるようで感心しない。

 「大祖国戦争」の項に、以下の記述がある。
 最大の激戦地スターリングラードで、ドイツの包囲戦を生き抜いたレニングラードで、ドイツ軍の猛攻を受け一時は占領されたウクライナで、私はたくさんの墓と慰霊碑を見てきた。「兵士たちはなんのために若い命を落とさなくてはならなかったのか」と、いつも同じ問いが頭をよぎった。
 国家にとって最も大切なものは領土なのか、国民の命なのか。祖国のために命を捧げるという美しき世迷い言に惹かれる人がいる限り、世界で戦争はなくならないのだろう。
 ソ連兵が戦った世界の紛争は、スペイン内戦、日中戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争、レバノン内戦、アンゴラ内戦など数多い。これらはソ連という大国の威信を守り、勢力圏を拡大するための戦争だった。それはいまのロシアでも同様だ。(P151,P152)
 平和ボケした、お気楽日本人だと仕方ないのかもしれないが、元NHKディレクターであることを考えるとちょっと残念。大祖国戦争で、ドイツ軍に占領されたウクライナでは、多くの住民が殺害され、また、「労働奴隷」にされ、ドイツに連行された後、強制労働や売春に従事させられた。大祖国戦争を戦ったソ連は、奴隷化を避けるためには、「祖国のために命を捧げる」以外の選択肢はなっかた。

 ウクライナ戦争で、日本の報道は、ゼレンスキーの謀略宣伝を、検証することなく、一方的に垂れ流す傾向が強い。本書では、必ずしもそうではなくて、ドネツク住民の声も、収録している。
振り向かなかった世界、止められなかった戦争
 この自身が固執する信条にとらわれた権力者の決断で、ウクライナ、そしてロシアの人びとは人生をすっかり変えられてしまった。ウクライナ、ロシアの友人、知人たちの言葉を伝えたい。

 ウクライナ東部の独立宣言をしたドネツク人民共和国の年金生活者コースチャさんは怒っていた。
 「この八年間の戦闘でウクライナ政府軍に家も銃撃され、友人たちも死んだ。いままで助けてくれと言っても、世界は振り向いてもくれなかった。なぜいま、近隣の町々がロシアに銃撃されると世界中が騒ぐんだ。僕たちはずっと八年間も戦闘に耐えてきたのに。今日も朝からウクライナ軍のミサイルが飛んできた。これが拾った破片だよ。五十五歳までの男たちはみな動員された。女と子どもたちはロシアに避難していった人も多くて町は空っぽだけれど、僕はここを動かない。ここには祖先の墓があるからね。」(P177,P178)
各項のタイトルを記す
 ロシア的働き方
 格差と平等の狭間で
 市場経済は甘くなかった
 実はアメリカ好き?

 ロシアはヨーロッパかアジアか
 ロシアの「大国願望」
 イデオロギーって何?
 みんな一緒が好き
 ロシア正教の底力

 民主主義嫌い
 女性の力
 離婚大国
 休む力
 迷信深いロシアの人たち
 危機対応力
 芸術大国
 言論の自由

 大祖国戦争
 アフガニスタン侵攻
 ウクライナ侵攻


北方領土問題  やさしい北方領土問題の話   竹島(独島)問題    尖閣(釣魚)問題 

本の紹介ー世俗化後のグローバル宗教事情 〈世界編I〉2022年11月13日

 
藤原聖子・他/著『世俗化後のグローバル宗教事情 〈世界編I〉 (いま宗教に向きあう 第3巻)』岩波書店 (2018/11)
 
13章に渡って、世界の宗教事情を説明しているのだが、この中で、以下の2つの章を読んだ。どちらも20ページ弱。
 
井上まどか/著『第5章 ロシアにおける伝統宗教の変容 ソ連時代の継承と新しい展開』
古田富建/著『世界平和家庭連合(旧統一教会)の歴史と現状 韓国宗教史からの検討』
 
 『ロシアにおける伝統宗教の変容』はソビエト崩壊以降のロシアの宗教事情の説明。 ソ連崩壊後、オウム真理教をはじめ、いろいろな宗教がロシア社会に浸透したが、その後、淘汰されて、正教を中心に政治との結びつきを強めた主要宗教が有利な状況にある。
 現在、大統領府付きの「宗教団体協力評議会」が設置されており、宗教と社会の関係などを大統領へ提言している。 この評議会にはロシア連邦会議長・内務委員長・学識経験者のほか、宗教団体から、ロシア正教会、ロシア正教会古儀式派、アルメニア使途教会、カトリック、 プロテスタント諸宗派、イスラム、ユダヤ、仏教の代表がメンバーに加わっている。現代ロシア社会で、まともな宗教と思われているのが、 ここに挙げた諸宗教・諸宗派ということなのだろう。
 
 『世界平和家庭連合(旧統一教会)の歴史と現状』は統一教会の韓国での歴史や教義を中心に記載されている。 このため、日本での霊感詐欺商法の問題などの記述は少ない。90年代以降の変化に関して興味のある記述がある。
 九〇年代に入ってからの教団の変化を三つにまとめると次のようになる。
 一つ目は、霊的な世界の強調である。「文鮮明こそメシアである」とイエス自身が明かすといった霊界からのお告げ、霊人の救済、神癒といったテーマがこの時期から急浮上したのである。 …九〇年代後半を境に、『原理講論』に代わって、教祖の言葉を集約した『天聖経』が重んじられるようになっている。『天聖経』の半分は霊界に関する記述となっている…。
 二つ目は、二つ目は、韓国ナショナリズム(民族左派)へのシフトである。 …日本に対しては、植民地時代に選民たる朝鮮民族を苦しめた罪を問われ、罪滅ぼしとして韓国と世界のために尽くさなければならないという「反日」「自虐史観」が強調されていく。 …この頃から、「日韓が一つにならなければならない」という名目のもと、日本支部に韓国から幹部が送り込まれるようになる。 彼らは会長をはじめ各地区の長に就き、社会的に批判された霊感商法に代わり、日本人信者への献金の圧力を強めていった。
 三つ目は、「独自的(「異端的」)なキリスト教」から「(もはやキリスト教ではなく)異教」へと立ち位置をずらしたことである。 韓国の既成教会の圧力により教勢を伸ばせなかったこともあるだろうし、メシアとともに「復帰摂理」を進める段落が終了し、ポスト終末の時代という次のステップに移行したともいえる。 キリスト教という立ち位置を捨て、メシアを認めて祝福結婚さえ受ければ、個々人はどの宗教を信じても良いというスタンスに徐々に転換する。 一九九七年には、教団名からもキリスト教を消し、「世界平和統一家庭連合」に改名した。「真の家庭」を作ることで理想社会を建設する教団へと姿を変えている。 

本の紹介-ウクライナ問題の正体22022年11月04日

 
寺島隆吉/著『ウクライナ問題の正体2 ゼレンスキーの闇を撃つ』あすなろ社(2022/7)

 岐阜大学名誉教授・寺島隆吉氏のウクライナ戦争の解説。

 ウクライナ・ロシア戦争に関して、日本の多くのマスコミでは、ウクライナ政府のプロパガンダを真実であるかのように垂れ流している。戦争の時は、どちらからも謀略報道も真実報道もごっちゃに流されるので、謀略と真実を見極める必要がある。このためには、事前にこの地域や政治の知識が欠かせないが、日本の多くのマスコミ関係者には、基礎知識不測のため、真実性が見いだせず、ウクライナやイギリスの謀略報道の垂れ流しになっている。

 そうした中、本書はウクライナやイギリスの謀略報道に惑わされずに、事実を明らかにしようとしている点で好感が持てる。著者はロシア・ウクライナ地域の専門家とは思えないが、英語教育学者のため、英語圏から幅広く情報を入手しているようだ。
 本書は、ゼレンスキーの問題点を中心に据えた解説になっている。
 
 マリウポリのフーリガン・半グレ集団を、コロモイスキーは私兵として組織した。アゾフ大隊と言う。コロモイスキーがプロデュースする映画俳優として抜擢されたのがゼレンスキーだった。ゼレンスキーは大統領となって、コロモイスキーの操り人形を演じている。マリウポリのフーリガン・半グレ集団はその後、ウクライナ親衛隊として国家組織としてまとめられたが、半グレ・ネオナチの性格は変わっておらず、各地で、殺人・婦女暴行を繰り返す集団に変わりなく、日本の公安調査庁報告にも、その旨記載されていた。

 マリウポリ陥落の時、日本のマスコミでは、アゾフ大隊が、住民の人権を保護しているかのように報道されたが、本書では、このような誤ったプロパガンダに惑わされることなく、アゾフ大隊の本性を記している。

 日本人も、ゼレンスキーの謀略報道だけを真に受けるのではなくて、本書程度の知識は持ってほしいと思う。

http://nippon.nation.jp/Blog/20221104001/Blog.html

本の紹介ーロシアのチョコレート包み紙2022年11月03日

 
小我野明子・他/著『ロシアのチョコレート包み紙 ソ連時代のかわいいデザイン』青幻舎 (2022/1)
 
 旧ソ連時代のチョコレート包み紙を紹介するもの。本のほとんどが、包み紙の写真で、文章による解説は少ない。
 写真は、アリョンカの包み紙。

プーチンの自制心2022年10月11日

 プーチンはどこまで我慢強いのか。
 アメリカが軍事介入するときは、必ず住民インフラを破壊して、住民の抵抗をなくす。ロシアは戦車を見せつけ、軍事目標を攻撃するだけで、極力、住民インフラ攻撃を控えていた。
 ウクライナがクリミアのインフラを攻撃した時、ロシアは特段の反撃をしなかった。クリミアがウクライナの領土との主張には一定の理があるためだろう。今回、ウクライナは、ロシアとクリミアを結ぶ橋梁を攻撃した。この橋は、ロシアが海上に作ったもので、ウクライナには所有権がないことは明白だ。
 どう考えても、ロシアの所有物である橋梁を、ウクライナが攻撃したため、プーチンはようやく、ウクライナ各地のインフラを攻撃した。ウクライナは攻撃されたミサイルのうち、半数はを迎撃できなかったので、攻撃は、十分に有効だった。今後も、同様の攻撃が続くのか、これはウクライナの出方にかかっている。
 ロシアが、核兵器を使うのではないかとの見解があるが、今回のミサイルは、かなり小型だった。兵力の小さいウクライナに対して、核兵器を使う状況は当分、来ないだろう。

本の紹介ー平和を創る道の探求2022年06月14日

 
孫崎享/著『平和を創る道の探求』かもがわ出版 (2022/6)
 
 著者は元外交官。本書では、国際問題を外交により解決することを主張している。
 本書の中心は、ロシア・ウクライナ戦争であるが、中台問題や、北朝鮮問題、尖閣問題にも触れられている。
 現在、ロシア・ウクライナ戦争に関して、日本のマスコミは、ゼレンスキーを褒めたたえ、ウクライナ側の一方的発表を報道している。こうした中、本書はプーチン演説等により、ロシアの意図を分析したうえで、外交的解決を提案する。著者が考える外交による解決策は「NATOの東方拡大をウクライナに行わない」「ウクライナ東部地域に自治権を与える」の二点である。
 ロシア・ウクライナ戦争を事実に基づいて冷静に判断しようとする人には、大いに参考になる本と言える。

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