ジャニーズ会見 ― 2023年10月03日
記者会見の終わりの方で、記者が質問をやめようとしないと、井ノ原から、子供も見ているのだからルールを守ってほしい、との発言があった。
ジャニー喜多川のルール中に、性加害があった。ルールを批判する倫理性が東山や井ノ原になかったことが今回の問題の根本だ。
記者が職業倫理に基づいて、東山や井ノ原が定めたルールに従わないことがあっても、ある程度容認される。もし、ルールに従わせたいならば、井ノ原はなく、司会者がコントロールすべきだった。
考えてみれば、幼稚園・小学校では親や先生が定めたルールを守ることを習う。小学校高学年ごろから、人権や法を習うようになり、中学・高校になると、良心・倫理・憲法・法律・社会規範など、個別ルールには、上位規範があることを習うようになるものだ。東山や井ノ原は、中学・高校で、まともに勉強していなかったのだろうか。
ジャニー喜多川のルール中に、性加害があった。ルールを批判する倫理性が東山や井ノ原になかったことが今回の問題の根本だ。
記者が職業倫理に基づいて、東山や井ノ原が定めたルールに従わないことがあっても、ある程度容認される。もし、ルールに従わせたいならば、井ノ原はなく、司会者がコントロールすべきだった。
考えてみれば、幼稚園・小学校では親や先生が定めたルールを守ることを習う。小学校高学年ごろから、人権や法を習うようになり、中学・高校になると、良心・倫理・憲法・法律・社会規範など、個別ルールには、上位規範があることを習うようになるものだ。東山や井ノ原は、中学・高校で、まともに勉強していなかったのだろうか。
本の紹介-日本宗教のクセ ― 2023年10月04日

内田樹、釈徹宗/著『日本宗教のクセ』ミシマ社 (2023/8)
思想家で神戸女学院大学名誉教授の内田樹と、浄土宗僧侶・宗教学者で相愛大学学長の釈徹宗による、日本思想・宗教に関する対談。二人とも、話し上手なので、本書は読みやすく、理解しやすい。日本の宗教の根底には神仏習合があるのは、間違いないので、二人の考えに反対するところはないのだけれど。でも、だから何?と思ってしまった。
本-犀の経典を読む ― 2023年10月05日

アルボムッレ・スマナサーラ /著『犀の経典を読む』サンガ新社 (2022/11)
上座部仏教長老による経典の解説。犀の経典とは、スッタニパータの中の41偈のこと。本書は、この41偈それぞれを数ページで説明する。
スッタニパータは岩波文庫から中村元の訳が出ている。中村元の本は、翻訳のみで解説はないが、易しい書き方なので、特に解説が必要とも思えない。もっとも、誤解する人も多いので、上座部仏教長老による解説も意義深いのかもしれない。そうはいっても、冗長に感じた。
リトープス購入 ― 2023年10月10日
リトープスがどうしても枯れてしまうので、25頭購入した。
リトープスは種類によって脱皮の時期が違うので、寄せ植えをする時は、脱皮時期を合わせると良いのだけれど、脱皮時期などわからないので、いい加減に4~7頭づつ植えた。
軽石4、黒曜石パーライト2、バーミュクライト0.7、ゼオライト0.3、鹿沼土3 +マグアンプK

同じ土だけではつまらないので、こちらは、カインズで購入した「サボテン多肉の土」と混ぜてみた。この土は、リトープスに使うには水持ちが良すぎるような気がしたので、軽石とパーライトを混ぜた。
軽石4、黒曜石パーライト2、カインズの土4 +マグアンプK
もう一鉢は花ごころの「サボテン多肉の土」。この土は、多肉植物一般に理想の土に感じる。でも、バークの繊維が見えることがあって、ちょっと気に入らない。元肥は何も入れなかった。
本-山上徹也と日本の「失われた30年」 ― 2023年10月11日

五野井郁夫、池田香代子/著『山上徹也と日本の「失われた30年」』集英社インターナショナル (2023/3)
この本を、今読むことを薦めない。
安倍射殺直後、山上被告が逮捕され、統一協会への怨恨が動機であることが明らかになった。しかし、犯行動機の詳細は今に至るも不明。
本書は、山上被告がこれまでSNSに投稿した文書を分析することにより、山上被告の心情を解明しようとするもの。山上被告の情報が何も報道されていない状況で、安倍銃撃の理由を知ろうとするならば、これも一つの方法かもしれない。しかし、そのうち裁判が始まれば、もっと情報が増えるので、今の段階で山上被告の心情を推定する必要がどれほどあるのだろうか、そもそも、本書の推定は事実に近いのだろうか、疑問を感じた。
山上被告は、いわゆるロストジェネレーション世代にあたる。本書では、山上被告の言葉遣いに、この世代が好む表現があることなどから、山上被告がロストジェネレーション世代に共通する世界観があるとの説のようだ。言葉遣いは世代に共通するものがあるのは当然としても、同世代であっても、生い立ちは千差万別なので、世界観や思想、勘定などは個人個人で大きく異なるだろう。それよりも、山上被告は統一協会二世なので、この観点から山上被告の心情を解明した方が現実に近いのではないだろうか。
本-アベノミクスは何を殺したか ― 2023年10月12日

原真人/編著『アベノミクスは何を殺したか―日本の知性13人との闘論』 朝日新聞出版 (2023/7)
あまり興味ある内容ではなかったので、タイトルだけ記載します。
本の紹介-だから知ってほしい「宗教2世」問題 ― 2023年10月19日

塚田穂高 、鈴木エイト、藤倉善朗/編・著『だから知ってほしい「宗教2世」問題』筑摩書房(2023/9)
宗教2世問題に対して、25章に渡って、多方面から執筆。著者は40人程度にのぼる。宗教2世問題は、新興宗教に限らないが、実際には、統一協会・エホバ・創価学会で被害者が多いので、「カルト2世問題」「新興宗教2世問題」と考えたほうが、素人には理解しやすい。
本書の第一編は12章に分けられ、各方面の専門家により、宗教2世問題の分析がなされる。多方面にわたっているので、私には、消化不良の感じがした。
第6章、猪瀬優里氏の「創価学会と2世」では創価学会を取り上げる。また、第12章、信田さよ子氏の「アダルトチルドレンと宗教2世問題」には、次の記述がある。「ACと自認した女性たちのグループカウンセリングを継続実施しているが、そこに参加する女性の中にも、親の信仰によって苦しんだ人たちが多く、そうしたケースのほとんどで、親は創価学会の会員だった」。創価学会員は選挙活動などで、家を空けることが多く、子供のネグレクトにつながっているのだろう。あるいは、子供をネグレクトする親が創価学界に引き寄せられているのかもしれない。いずれにしても、創価学会がこれほどまでにはびこり、悲惨な2世を生んでいるのは、国民のかなりの人が選挙に無関心なため、創価学会票で議席が取れる現実がある。皆が選挙に行けば、悪質カルト問題の解決に近づくのではないだろうか。
本書第二編は宗教2世の体験談。ここでも、創価学会・エホバ・統一協会が多い。しかし、22章では、お寺を継ぐ問題が書かれている。これも宗教何世問題といえなくもないが、経営者の息子が社長を継ぐ問題と同様であり、いわゆる宗教2世問題とは異なると感じた。最終25章は、いろいろな宗教2世17名により、各自の体験や教団・社会に望むことなどが書かれている。ここには、創価学会・エホバ・統一協会の他に、幸福の科学、真如苑、オウムなどがある。
本-誰も国境を知らない 令和版 ― 2023年10月25日

西牟田靖/著『誰も国境を知らない 令和版 揺れ動いた「日本のかたち」をたどる旅』清談社 (2023/7)
同名の本が、情報センター出版局から2008年に出版されている。本書は旧版の増補版。
341ページまでが旧版と同じ内容。342ページ~431ページが、本書で追加された部分。
追加部分の最初は、吉田夏彦・東海大教授の日本の領土問題の簡単な解説。吉田氏は著書も多く、テレビなどの出演機会も多いので、氏の領土問題の説明を聞いたことのある人は多だろう。本書の説明は、ページ数も少なく、内容的にもいつもの吉田氏の主張なので、特に参考になることも少ない。
著者の追加部分は、尖閣問題が二章、与那国が一章、それから最終章に領土問題のまとめとして北方領土・沖ノ鳥島・竹島・対馬・小笠原。硫黄島について、少し書かれている。
旧版は著者が取材した内容を、淡々と事実を書いていて共感が持てた。
しかし、今回追加された部分は、一面的領土主張が先行していて、客観的な取材記録とは程遠い。ただし、尖閣問題の最初の追加部分は、著者らが尖閣を取材したレポートなので、それなりの読みごたえはあると感じる人もいるだろう。ただし、私は、同じレポートをどこかで読んだような記憶がある。
今回、増補された、それ以外の章は、一方的な領土主張に基づく、一面的記述のようで、興味が持てない。
と、言うことで、今回増補された部分には、魅力を感じなかった。
本の紹介-プーチンの10年戦争 ― 2023年10月26日

池上彰、佐藤優/著『プーチンの10年戦争』東京堂出版(2035/6)
池上彰、佐藤優による対談。プーチンのいくつかの重要演説をもとに、ウクライナ・ロシア戦争を解明するもの。話が上手な二人の対談なので、読みやすいが、何となく表面的な説明にとどまる感じがした。対談ではなくて、論文、あるいは解説として執筆した方が理解が深まったような気がする。
また、ウクライナ近代史、クリミア現代情勢の説明もそれぞれ一章を使っているが、それほど詳しい内容はない。
戦争が長引いている理由を以下のように説明している。ロシア・ウクライナ情報収集の第一人者の見解として傾聴に値する。
佐藤 それから、ロシアの基本的な概念については、プーチンが何度も繰り返し表明しています。「ウクライナ人は同胞である」と。だから攻勢さえ保っていれば、将来の自国民を無理に殺害する必要はない。進軍が遅いのはそういうイデオロギー的制約があるためなんです。
池上 ところが、西側はその理屈をわかっていない。ロシア軍は兵器や弾薬が足りていないとか、最前線の軍隊の士気が低いとか、聞いて心地のいい理由づけに終始している感じですよね。
佐藤 状況を冷静に分析すれば、ロシア軍が決して劣勢ではないとわかります。例えば、四州にはもともと二〇一二年時点で、九五〇万人が暮らしていました。二〇一四年からの戦争でドネツク州とルハンスク州からはかなりの人が逃げ出しました。正確な統計はないのですが、現時点でロシアが実効支配する地域に五〇〇万人が残っていると仮定します。一方、二〇二二年九月一二日の時点で、この地域に駐留するロシア軍は推定で三五万人。その大半は戦闘に回るので、地域の治安維持を担うのはせいぜい五万人だと思います。だとすれば、わずか五万人で五〇〇万人を統治できていることになる。これが何を意味するか、健全な常識を働かせればすぐにわかるでしょう。端的にいえば、統治ができている。(P25)
日本の報道は著しくいい加減だ。佐藤優は次のように言っている。
佐藤 開戦当初にどういう報道があったか、思い出してみればいいと思います・プーチンは末期がんに冒されているとか、戦場でロシア軍が化学兵雛を使っているとか、東部の都市マリウポリでコレラが発生して一万人が死亡したとか、ロシア国民はどんどん国外に脱出しているとか、二〇二二年六月からウクライナ軍の反転攻勢が始まり、二二年中にロシア軍をウクライナ領から放逐するとか。しかし全部嘘か、もしくは誇張がありました。 また多くの有識者がメディアに登場し、これらの情報をもとにさまざまな分析や見通しを語っていました。しかしそもそもの情報が怪しいので、そういう人たちの見解もたいてい的外れでした。 発信源はウクライナ政府やイギリス国防省など、いずれも公的権力です。アメリカのネオコン系のシンクタンクである戦争研究所の主要な情報源もイギリス国防省を中心とする公的権力と私は見ています。問題は、それをメディアが鵜呑みにして報じていること。公的権力が嘘をつくはずがないという前提に立っているわけです。まるで警察が発表する交通事故の死者数のように。(P271)
本書、後1/3程度に、プーチンの演説が記載されている。また、ゼレンスキーの演説も少し記載されている。
朝三暮四 ― 2023年10月27日

猿飼の親方が、猿たちに栃の実を朝3つ、夕4つあげると言ったら、サルたちは怒った。そこで、朝4つ、夕3つにすると言ったら、サルたちは喜んだという。これを、朝三暮四と言う。写真は、小石川植物園に落ちていたトチの実。
岸田内閣では、4万円の一時減税をするそうだ。この金は、結局、将来の増税か福祉削減につながる。朝三暮四、そのもの。