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本の紹介ー宗教右派とフェミニズム ― 2024年04月13日
ポリタスTV /編、山口智美・他/著『宗教右派とフェミニズム』 青弓社 (2023/8)
女性の社会進出に伴い、ジェンダーフリーの考えが進むと、1985年には男女機会均等法が成立した。1999年には、男女共同参画社会基本法が施行され、各自治体でも、男女共同参画の機運が高まった。このような動きに対抗して、1990年代後半になると、右翼勢力による、反動が起こってきた。このような反動を「バックスラッシュ」という。バックスラッシュは、日本会議、在特会、統一協会などの在野団体のほか、自民党安倍派を中心とした国会議員らによる運動があげられる。このうち、在特会はヘイトスピーチが禁止される中で勢力をなくし、統一協会は安倍殺害以降、急速に批判の対象となった。自民党安倍派を中心とした国会議員は裏金問題で国民の大きな批判を浴び、安倍派は解散に至っている。
本書は、1990年代後半より起こった「バックスラッシュ」の実態を記すものであるが、安倍政権下での事態が多い。色々と、詳しい内容が書かれていて、この問題を考えるうえで参考になるのだけれど、なんだか記述が散漫な感じがして、多少読みにくく感じた。
本書では、自民党・山谷えり子や杉田水脈のバックスラッシュについて触れられている。山谷は道徳の重要性を他人に押し付けていたにもかかわらず、多額の裏金が発覚した。杉田は人種差別発言で何度も批判をされたが、山谷同様、多額の裏金が発覚した。ここ数年の動きを見ると、統一協会・在特会・自民党安倍派など、「バックスラッシュ」の面々には、ロクでもなのが多ことが露呈された。