本の紹介-ウクライナ動乱2025年03月24日

 
松里公孝/著『ウクライナ動乱: ソ連解体から露ウ戦争まで』ちくま新書(2023/07)
 
 ロシア。ウクライナ戦を宇を理解する上で、最重要な本。ただし、詳細過ぎる。
 2022年に始まったウクライナ・ロシア戦争に対し、テレビに出てくる日本の専門家の論調は、2022年以前の歴史を考慮しない、無知・無能な解説が横行しており、その後の予測などは、ほとんど外れているものも多い。
 そうした中、本書の著者は、マイダン革命期にドンバス地方を調査するなど、この地域の政治に対する第一人者であるため、歴史的経緯の中で、この戦争を詳細に説明しており、正しい理解のために、たいへんに参考になる書籍である。しかし、新書であるにもかかわらず、500ページに上る大書で、関係する政治家名も詳細にわたっているため、理解するのが難しい。もう少し、ざっくりした記述にしてほしかったと思う。
 本書の内容は、ソ連末期から始まって、クリミア問題、マイダン革命、ドンバス問題、ドンバス紛争を経て、最後の、ウクライナ・ロシア戦争開戦までを扱っている。

あきれた、NHKのウクライナ報道2025年03月27日

NHKニュースに「ウクライナ軍“クルスク州で敵に包囲は誤り” 米ロの主張 否定」との報道があった。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250315/k10014750871000.html
NHKも少しは考えて記事を書けばよいのに。
 
クルスクではウクライナ軍が敗北したが、クルスクのウクライナ兵がすべて包囲されているわけではなく、また、誰も包囲されていないわけでもない。包囲されそうになったウクライナ兵は脱出できたものと、森林地帯に逃げ込んだものがいた。図の赤丸地点が包囲された可能性が高い森林地帯。これに対して、青丸地点は、今でもウクライナ軍が支配していて、包囲されているわけではない。

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