ガステリアの花 ― 2025年05月24日
本-底が抜けた国 ― 2025年05月22日

山崎雅弘/著『底が抜けた国 自浄能力を失った日本は再生できるのか?』(2024/12)朝日新書
現在、日本では、政治家の不正に対する自浄能力はなくなり、有力政治家の不正も処罰されなくなり、これらに対するマスコミ報道も甘くなっている。本書は、そういった状況を説明するもの。
著者の主張には全面的に賛同するのだけれど、やはり、この本を読んでいると、なんだか腹が立ってくる。正直言って、楽しい内容の本ではない。
本の紹介-統一教会との格闘、22年 ― 2025年05月21日

鈴木エイト/著『統一教会との格闘、22年』(2025/3)角川新書
2002年、著者は渋谷で、統一協会の正体隠し勧誘に、偶然に出くわした。それ以降、一人で統一教会と対峙してきた。かつては、朝日ジャーナルや新聞赤旗など、統一教会問題を追及してきた報道機関もあったが、鈴木エイトが取材活動をして時代には、統一教会に対する社会の関心はほとんどなくなっていた。安倍晋三が統一教会・韓鶴子を称賛するビデオメッセージを送ったことが明らかになった時、それを伝えたのは鈴木エイトと赤旗だけだった。しかし、このビデオメッセージを見た統一協会二世の青年が安倍晋三を銃殺することになった。この時以降、世間の統一教会や統一協会二世への関心が高まった。
本書は、2002年以降、一人で、統一教会を追及してきた著者の自伝。
内容は、「正体隠しの勧誘」「ビデオセンターの攻防」の他「二世問題」「政治家の癒着の追及」など、統一協会の悪事が取り上げられているが、統一教会の悪事をメインに書くというよりも、著者の活動記録が記述の中心になっている。
2013年7月、千葉県茂原市の高校3年生・中川沙弥香さんが下校途中に行方不明となり、2か月半後に近所の小さい神社で発見されるという事件があった。この事件の背景に、統一協会二世問題が絡んでいるそうだが、当時、そのような報道はどこでもなされなかった。
ウクライナ-ロシア戦争 (ポクロフスク戦線) ― 2025年05月17日
Pokrovsk戦線;
Pokrovsk戦線では、ロシア軍の攻勢が活発化している。
春の泥濘期、Pokrovsk西部のKotlyne、Udachneは、一時、ウクライナ軍が奪回した。ウクライナ応援団はウクライナ軍が勝利するかの勢いだったが、泥濘期が終わるとロシア軍の支配に復帰した。
Pokrovsk南西では、すぐ隣のLeontovychiにロシア軍が入った。
Pokrovsk東部はMyrolyubivkaがすでにロシア軍支配地域に入ったようだ。T0504自動車道路はディミトロフ以東20㎞程度をロシア軍は制圧していることになり、チャソフヤールの攻勢を考えれば、コンスタンチノフカ解放も視野に入ったと言えるだろう。
Pokrovsk南部;
2025年初、ロシア軍はPokrofsk南、ドネツク西のKurakhoveを解放した。その後、Andriivka、Kostyantynopilまで順調に解放したが、春の泥濘期になるとロシア軍の進軍は停止した。5月に入って、Bahatyrに進軍したとの情報があった。最近、Bahatyrを占領したロシア軍は、さらに西進してOdradneに向かったとの情報と、Bahatyrからロシア軍が追い出されて、再びウクライナ軍が占領しているとの情報がある。
Pokrovsk戦線では、ロシア軍の攻勢が活発化している。
春の泥濘期、Pokrovsk西部のKotlyne、Udachneは、一時、ウクライナ軍が奪回した。ウクライナ応援団はウクライナ軍が勝利するかの勢いだったが、泥濘期が終わるとロシア軍の支配に復帰した。
Pokrovsk南西では、すぐ隣のLeontovychiにロシア軍が入った。
Pokrovsk東部はMyrolyubivkaがすでにロシア軍支配地域に入ったようだ。T0504自動車道路はディミトロフ以東20㎞程度をロシア軍は制圧していることになり、チャソフヤールの攻勢を考えれば、コンスタンチノフカ解放も視野に入ったと言えるだろう。
Pokrovsk南部;
2025年初、ロシア軍はPokrofsk南、ドネツク西のKurakhoveを解放した。その後、Andriivka、Kostyantynopilまで順調に解放したが、春の泥濘期になるとロシア軍の進軍は停止した。5月に入って、Bahatyrに進軍したとの情報があった。最近、Bahatyrを占領したロシア軍は、さらに西進してOdradneに向かったとの情報と、Bahatyrからロシア軍が追い出されて、再びウクライナ軍が占領しているとの情報がある。
ウクライナ-ロシア戦争 (チャソフヤール) ― 2025年05月16日
チャソフヤールはバフムトの西10㎞、Toretskの北20㎞、コンスタンチノフカの北東10㎞にある。
2023年5月にバフムトが陥落した後、ウクライナ軍はここを防衛拠点としていた。チャソフヤールにおけるウクライナ軍最大の拠点は西地区の耐火レンガ工場だった。2024年秋、ロシア軍が耐火レンガ工場に到達し、2024年末ごろにはここを制圧した。耐火レンガ工場南西は高層ビル群で、ウクライナ軍はここを拠点として抵抗をつづけた。5月14日、西側高層ビル群もロシア軍が解放したとの情報がある。チャソフヤールの他の地域も、多くはロシア軍が制圧しており、ウクライナ軍が抵抗を続けられる場所は残っていない。
長かったチャソフヤール攻防戦は終わりに近づいた。チャソフヤールやトレツクはコンスタンチノフカよりも標高が高いので、チャソフヤールが陥落すると、ウクライナ軍としては、コンスタンチノフカの保持が難しくなる。
2023年5月にバフムトが陥落した後、ウクライナ軍はここを防衛拠点としていた。チャソフヤールにおけるウクライナ軍最大の拠点は西地区の耐火レンガ工場だった。2024年秋、ロシア軍が耐火レンガ工場に到達し、2024年末ごろにはここを制圧した。耐火レンガ工場南西は高層ビル群で、ウクライナ軍はここを拠点として抵抗をつづけた。5月14日、西側高層ビル群もロシア軍が解放したとの情報がある。チャソフヤールの他の地域も、多くはロシア軍が制圧しており、ウクライナ軍が抵抗を続けられる場所は残っていない。
長かったチャソフヤール攻防戦は終わりに近づいた。チャソフヤールやトレツクはコンスタンチノフカよりも標高が高いので、チャソフヤールが陥落すると、ウクライナ軍としては、コンスタンチノフカの保持が難しくなる。
ガステリア植え替え ― 2025年05月13日
ウクライナ-ロシア戦争 ― 2025年05月02日
クルスク解放完了
4月26日、ロシア国防省はクルスク州のウクライナ軍掃討を完了したと発表した。これに対して、ウクライナはクルスク州内にはウクライナ兵がとどまっていることを理由に、ロシアの発表を否定した。
常識的に、ウクライナ軍支配地域がなくなって、すべての地域がロシア軍支配になった場合を、完全解放というので、ウクライナの言い分は屁理屈にすぎない。クルスク州南部のGornalは民家まばらなへき地で、森林が多いため、ウクライナ敗残兵が森林地帯に逃げ込んでいることは事実だ。だからと言って、ウクライナが支配しているわけではない。また、この地域の国境はPsel川になっているところもあるが、(51.05, 35.217)などは、川の南側も一部ロシア領になっている。この場所は、民家はなく、多くは荒れ地なので、ウクライナ兵がここに徒歩でやってきて、ウクライナ国旗を立てた写真を撮影しても、ロシアは気が付かないだろう。だからと言って、ウクライナが支配していることにはならない。
バフムト解放のときや、アウデーフカ解放のときも、ウクライナは同じようなことを言っていたが、ロシア軍の解放地域が拡大するにつれて、ウクライナの嘘は消滅した。
ポクロフスク戦線
昨日、ロシア軍がポクロフスク市南部に突入したとの情報がある。ここに橋頭保を築くつもりなのか、単なる偵察行動なのか、今のところわからない。しかし、気温の上昇により、路面が乾いて来ているので、装備に勝るロシア軍の攻勢が活発化することは明らかだ。
4月26日、ロシア国防省はクルスク州のウクライナ軍掃討を完了したと発表した。これに対して、ウクライナはクルスク州内にはウクライナ兵がとどまっていることを理由に、ロシアの発表を否定した。
常識的に、ウクライナ軍支配地域がなくなって、すべての地域がロシア軍支配になった場合を、完全解放というので、ウクライナの言い分は屁理屈にすぎない。クルスク州南部のGornalは民家まばらなへき地で、森林が多いため、ウクライナ敗残兵が森林地帯に逃げ込んでいることは事実だ。だからと言って、ウクライナが支配しているわけではない。また、この地域の国境はPsel川になっているところもあるが、(51.05, 35.217)などは、川の南側も一部ロシア領になっている。この場所は、民家はなく、多くは荒れ地なので、ウクライナ兵がここに徒歩でやってきて、ウクライナ国旗を立てた写真を撮影しても、ロシアは気が付かないだろう。だからと言って、ウクライナが支配していることにはならない。
バフムト解放のときや、アウデーフカ解放のときも、ウクライナは同じようなことを言っていたが、ロシア軍の解放地域が拡大するにつれて、ウクライナの嘘は消滅した。
ポクロフスク戦線
昨日、ロシア軍がポクロフスク市南部に突入したとの情報がある。ここに橋頭保を築くつもりなのか、単なる偵察行動なのか、今のところわからない。しかし、気温の上昇により、路面が乾いて来ているので、装備に勝るロシア軍の攻勢が活発化することは明らかだ。
本の紹介-<ロシア>が変えた江戸時代 ― 2025年04月24日

岩﨑奈緒子/著『<ロシア>が変えた江戸時代 世界認識の転換と近代の序章』吉川弘文館 (2024/11)
一般向けに書かれた本で、読みやすい。
幕末期の日本近海には外国船が現れるようになり、海外情勢に対する関心が高まった。これまで、ヨーロッパ船は南かやってきたが、幕末になると、ロシア船が北からやってくるようになり、特にロシアへの関心が高まった。
本書は主にロシアの来航と、それに対する幕府や市井の学者等の対応・研究などについて、詳しく書かれている。ラクスマン来航とレザノフ来航はともに国交を求めたものなので、幕府にとって極めて重要なことだった。両事件ともに本書ではそれなりに詳しく書かれている。両事件に対する幕府の応対の違いが、その後の日本外交に重要な影響を与えるわけであるが、違った理由の説明が少ないように感じた。もっとも、本書の目的は、ロシア来航やその対応の説明ではなくて、当時の国際情勢の中で、日本がどのように、それらを認識し、対応していったのかにあるのだろう。
P76にラクスマンとの交渉で、蝦夷地が日本の内国ではないとの扱いをしたと説明している。著者は、この中で、蝦夷地の外部性をロシアに見せてしまった落とし穴であるとしている。しかし、蝦夷地が和人地でなかったことは、幕府にとって自明なことなので、落とし穴ということはないだろう。
ウクライナ北東部スムイ攻撃 ― 2025年04月16日
4月13日、ロシアは、ウクライナ北東部スムイ(Sumy)にミサイル攻撃し、数十人の死者が出た。当時、この場所では、ロシア領クルスク進攻で功績のあった兵士の顕彰式が行われていた。死者のうち20名程度はNATO軍人・元軍人だったとの情報がある。
この攻撃に対して、日本の報道は相変わらずウクライナ側の報道を垂れ流すばかり。もう少し、自分で調べてから記事を書けばよいのに。産経新聞は『(ウクライナ)ウメロフ国防相は、日曜日に教会に向かう途中の市民を意図的に狙ったと訴えた』と報じている。
https://www.sankei.com/article/20250414-N5232EQXHBKAVJ43CBE2RVEQDM/
日本の他の報道機関も同様な報道。たとえば、テレ朝ニュースは以下の報道をしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f1849d9656b1eb83295832fa14cb34c899689dd7
SNSには、被害状況の写真・動画が多数投稿されており、GoogleMapを使えば場所が特定できる。場所の経緯は(50.9058,34.7942)であり、そこはCongress Centre of SSU(大会議室)であることがわかる。産経新聞のように「教会に向かう途中の市民を意図的に狙った」のではなく、大会議室を狙ったことは、地図を見ればわかることだ。
本の紹介-カルトと対決する国 ― 2025年04月15日

広岡 裕児 (著)『カルトと対決する国 なぜ、フランスで統一教会対策ができたのか、できるのか』同時代社 (2024/8)
フランスにおけるカルト対策の歴史、実態が詳しい。本のタイトルを見ると、日本との比較に主眼が置かれているような印象を受けるが、そうではない。日本でカルト対策ができなかった理由についても一応触れられてはいるが、詳しくない。
この本、読みにくく感じた。フランス人の宗教に対する、私の知識が乏しいためなのか、著者の書き方のためなのか、良く分からなかった。いずれにしても、私がこの本の内容を十分理解したとは思えない。、
新興宗教の教義はいかがわしいので、何らかの規制が必要だと考える人がいる。フランスでも、かつてはこのような考えがあったようだ。また、カルトは洗脳して、引きずり込んでいると考えた時代もあったそうだ。しかし、統一教会が洗脳しているわけではなく、逆洗脳に効果があったわけでもなかった。フランスでは、マインドコントロールの定義をして、このような行為を禁止することにより、統一教会のようなカルト対策が機能した。
カルト対策は、カルトを正しく理解して、「行為」規制することであって、「教義」「信仰」を規制することが対策ではない。ところが、法律で禁止する行為は、行為の内容が明白に記されるものなので、カルト側も対策を取って法律に抵触しないマインドコントロール技術を開発するだろう。そうなると、法律の対応は不十分なものとなる。フランスでは、このような傾向もみられるようだ。