本の紹介-みんなの政治六法2025年08月15日

  
紀藤正樹 (著)『ニュースの「なぜ」がスッキリわかる みんなの政治六法』 青春出版社 (2025/7)
 
 190ページ余りの薄めの新書。文字は大きめで、文章も一般向けに書かれており、読みやすい。
 本の内容は、公職選挙法・政治資金規正法などに従って、選挙運動や政治活動の法規制について解説するもの。
 この本は、どのような読者を対象としているのか、よくわからなかった。
 供託金の額が実際にいくらなのかということを、各選挙ごとに覚えている人は少ないだろうが、供託金の制度が存在して、得票が少ないと没収されることを知っている人は多いだろう。このほか、選挙の実務や政治資金管理の実務についても、昨今、ニュース等で何かと話題になることも多いので、ある程度知っている人は多いだろう。こういう人にとって、今一度、知識を再確認するために、本書を読むことは無駄ではない。でも、それだけでは、つまらない気がする。
 この前の都知事選では、N国がポスター掲示板を販売して、知事選とは無関係なポスターが張られた。売買した人達は、違法ではないにしても、公選法の理念を全く理解しないことは明らかなので、こういう人たちに本書を読んでもらいたいとの気がしないではない。でもね、正常な感覚を持てない人たちだから、あんなことをしたとも言えるので、本書を渡しても無駄だろう。
 選挙権を持ったばかりの若い人が、選挙に関心を持つためには、本書は有益かもしれないが、知り合いにそういう人がいないので、私にはわからない。

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