本の紹介-ウクライナ紛争歴史は繰り返す2022年08月06日

 
馬渕睦夫/著『ウクライナ紛争歴史は繰り返す 戦争と革命を仕組んだのは誰だ』ワック (2022/4)

 著者は元・駐ウクライナ大使(2005~2008年)。
 ロシア・ウクライナ戦争の報道は、ゼレンスキー・ウクライナ大統領のプロパガンダや、イギリス発の怪しい報道が、一方的に流され、真実が全く伝わっていない。ゼレンスキーのプロパガンダや、イギリスの怪しい情報は、ウクライナを多少でも知る者にとっては、嘘が極めて多いことが明白だ。
 著者は元・駐ウクライナ大使のため、さすがに、ゼレンスキーのプロパガンダを真に受けるようなことはしない。コロモイスキーの謀略やバイデン疑惑にも触れられている。ロシア・ウクライナ戦争を正しく理解する上で、本書の記述は重要だ。ただし、ロシア・ウクライナ戦争を直接扱っているのは序章の29ページと少ない。
 本書の第1章以降は、ロシア革命、第二次世界大戦、太平洋戦争(大東亜戦争)から21世紀初頭の最新の現代史の話題。普通の歴史書ではなくて、著者の関心のある所を著者独自の解釈で記述している。著者の歴史に対する思いに共感する人には興味の持てる記述かもしれないが、そうでもない普通の人は、歴史学者が普通に記載した歴史書の方が、まともな知識が得られる。

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