本の紹介-北東アジアの歴史と記憶2014年07月22日


『北東アジアの歴史と記憶』金美景/著, 原著, バリー シュウォルツ/著, 千葉眞/監修) ,他 勁草書房 (2014.5)

 日本・中国・韓国では現代政治と歴史問題とが密接に繋がっている。本書は、日本人ではない識者の執筆で、歴史問題と政治とのつながりの様子を説明する。
 日本研究として「靖国問題」「平和主義」「ナショナリズム」を取り上げる。靖国問題は、ある程度の年配者ならば、かつての、靖国神社国家護持に対する各宗教の反対運動などを覚えているので、靖国問題が国内の歴史問題であることが容易に理解できるだろう。しかし、小泉靖国参拝の中韓の反発ぐらいしか知らない若年者には、日本の歴史問題であると思い至らないかもしれない。本書では、歴史的経緯を追って説明しているので、理解しやすいと思う。ただし、外国人用に、日本の問題を書いた論文なので、それほど詳しい分析がなされているわけではない。
 中国、韓国に対しても、それぞれ、3件の論文が記載されている。韓国の歴史問題として、竹島問題が挙げられている。韓国にとって、竹島問題は、歴史問題そのものなので、日本における領土問題とは、視点が異なる。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

* * * * * *

<< 2014/07 >>
01 02 03 04 05
06 07 08 09 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

RSS