本の紹介-言論外交 ― 2014年07月21日

工藤泰志/著『言論外交 誰が東アジアの危機を解決するのか』 NCコミュニケーションズ (2014.04)
現在、日本は中国韓国とまともな外交対話が出来ない状況にある。本書は、政府間外交の他に、民間外交の重要性を訴える。著者は、2001年シンクタンクを立ち上げ、2005年から日本と中国との間で、民間対話を実施している。
本書は、元大臣・元外交官や政治学者の対談がメイン。本書の記事の多くは対談であるので、文章にすると、冗長に感じる点が多々ある。
第3章は「尖閣諸島周辺海域で何が起こっているか」のタイトルで、26ページの記事がある。この記事の前半は、3人の専門家の対談で、民間外交の意義・両国の対話の重要性・外交に歴史問題を絡めないことの必要性などを主張しているが、対談なので、焦点がちょっとぼやけた感じがして、分かりにくい。
章の後半部分は、人民解放軍将官と自衛隊関係者の非公式会議の抄録。現在、両国は緊張関係にあり、不測の事態を回避することの必要性を、両国共に主張している。また、軍・防衛関係者とマスコミ・国民との間には防衛認識に対してギャップがあるとも説明されている。
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