沖縄戦・集団自決―歴博のパネル2011年01月06日


 新聞報道によると、国立歴史民俗博物館の沖縄戦・集団自決の解説パネルが、軍の関与があったように修正されたそうだ。 
 開館当初は、軍の関与を示す記述を予定していたが、その後の検討で、削除されたものであるが、2011年1月5日から軍関与があったように記述が変更された。
 国立歴史民俗博物館の展示パネルの目的は、観覧者が歴史を容易に理解することだ。今回の改正で、「日本軍により軍民の一体化が推し進められるなかで米軍に投降すべきでないとの観念が一般にも浸透」「手りゅう弾の配布に示される軍人の指示」との記述が加えられたことは、集団自決の背景を理解する上で、一定の前進である。

写真は、2010年3月16日から2010年12月末までの展示パネル。軍関与の記述は無かった。

 新聞に、新しいパネルの写真があるけれど、文章がよく読めないので、そのうち見に行こうと思います。
 集団自決に軍命令があったことは、いろいろな人の証言で明らかですが、右翼勢力の中には、命令文書が見つかっていないので、軍命令は無かったと主張する人がいます。敗戦に際して、日本軍は、書類焼却等の証拠隠滅を行いました。隠滅作業の最中に、新たな文書を作成して、それを残す人がいるとは考えられないことです。
 また、沖縄戦では、日本軍は、沖縄住民をスパイであると難癖をつけて殺害した例が知られていますが、命令書などは作られず、処刑と称して殺害しています。久米島では、連絡係と称して連れ込んだ少女を日本軍は妊娠させていますが、これも、命令書などは作られていません。

ホームページ更新:
 北方領土問題解説の、終戦前後の年表に、「大陸命」「大海令」を追記しました。天皇の裁可を経た陸・海軍に対する最高統帥命令です。
 大陸命も証拠隠滅される恐れがありましたが、以下の経緯で残されました。
 「昭和20年8月14日大東亜戦争終戦に方り陸軍一般に保管書類焼却 の指令が出されたが、第二課〔参謀本部作戦課〕においては本大陸命(指)綴のみは焼却せず、庶務将校椎名典義中尉が都内某所に隠匿し、第一復員省(局)史実調査部(資料整理部)編成に伴い、占領米軍の公私に亘る一般資料追及の監視を避けて部長宮崎周一中将が自宅に保管した。」
 焼却処分されていたら、右翼勢力は「天皇の統帥命令はなかった」と言い張っていたのだろうか。

http://www.ne.jp/asahi/cccp/camera/HoppouRyoudo/index.htm

http://www.ne.jp/asahi/cccp/camera/HoppouRyoudo/Nenpyou2.htm

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