ロシア下院選2011年12月06日

ロシア下院選の結果が判明したのを受け、新聞紙上ではプーチン惨敗と伝えている。

『プーチン首相に対し、不満が高まっていることを浮き彫りにした(読売社説)』
『プーチン流の強権手法に対する有権者の不信の表明(産経主張)』
『「双頭体制」で盤石を誇ってきた体制に、ロシア国民がついに反旗を翻し始めたといえる(毎日社説)』
『「プーチン独裁」ともいわれる政治体制の長期化への国民の不信や不満が強まってきたとみるべきだ(日経社説)』
『ロシア下院選―強権12年への警鐘だ(朝日社説のタイトル)』

 前回選挙に比べ、議席を70以上、得票率で15%弱減らしたのだから、厳しい評価がされるのは当然だが、本当にれだけで正しいのだろうか。前回2007年下院選挙は、異常なプーチン人気の中、与党統一ロシアが圧勝して単独で憲法改正が可能な2/3を越える議席を獲得した。こんな熱病にうなされているような選挙がそう何度も続くことはあるまい。
 前々回(2003年)は、プーチン人気で、与党統一ロシアが躍進し、プーチン政権基盤が固められた選挙だった。この時は、現在とは選挙制度が異なり単純比較はできないけれど、比例区での統一ロシアの獲得議席は53%と、今回と大きな違いは無い。
 
 日本では、小泉内閣の時、自民党が60%を越える議席を確保して圧勝したことがあったが、この時の比例区の自民党得票率は38%だった。
 今回のロシア下院選挙は、普通に選挙をして、第1党が50%近い得票を得たのだから、「プーチン体制は広範な国民の信任を得た」と言うべきだろう。

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