寄生植物-ヤセウツボ2008年05月05日


栃木県南部にある渡良瀬遊水池をサイクリングしました。
ここは、本州最大の湿地で、ヨシ原が広がり、独特の植生です。希少植物も数多く見られるそうですが、素人にはありふれた植物以外、見つけることは困難です。

写真は、ヤセウツボ。堤防の上などに普通に見られます。この植物、葉緑素を持たず、シロツメクサなどに寄生しています。近年、全国的に広がりを見せている、帰化植物です。今のところ、被害はないようですが、今後、在来種や豆の栽培に大きな被害をもたらす恐れがあります。

ヤセウツボ2008年05月08日

 埼玉県和光市の米軍基地の周りを散歩したら、米軍基地内にヤセウツボが、ちらほら、咲いていました。
 ここは通信アンテナがあるだけの場所で、年に何回か草刈をしますが、それ以外は放置されています。このような環境のため、植物はヘラオオバコ、ヒメジョオン(ハルジョオン)、アカツメクサが、はびこっています。金網越しに覗いただけなので、詳しいことは分りませんが。
 ヤセウツボは20cmぐらいと、威勢良く育ち、開花していました。但し、数はそれほど多くはないようです。金網の向うの基地内なので、写真は撮れませんでした。
 
この他に見かけた花
 シロツメクサ、コメツブツメクサ、オオイヌノフグリ、ウシハコベ、キュウリグサ、アメリカフウロ、オオニワゼキショウ、カラスノエンドウなどなど(金網付近にあったものだけ)

ヤセウツボが満開です2008年05月17日


埼玉県川口市の荒川の堤防では、今、ヤセウツボが満開です。結構たくさん咲いています。大きいものでは30cmぐらいあります。
栃木県の渡良瀬遊水池に比べ、個体数も密度も多いようです。

普通の花なら、満開で今が見ごろと言うのだろうけれど、ヤセウツボは気色悪い植物なので、好んで鑑賞する気は起きません。

ヤセウツボの根は浅く、簡単に掘り出す(引き出す)ことができます。茎の下部は膨らんでいて、そこからひげ根のような根が生えており、それが他の植物の根に寄生しています。このため、根は真横に生えているものが多い。

ヤセウツボは北アフリカあたりが原産の帰化植物で、日本では、戦前に千葉で確認されているそうです。葉緑素を持たず、マメ科などの植物の根に寄生しています。写真のものは、アカツメクサに寄生していたようです。寄生されていたアカツメクサは、明治期の帰化植物。

ヤセウツボの追記2008年05月19日

オロバンキ

 今日の朝日新聞科学面に、アフリカの寄生植物の話があります。このなかのオロバンキは和名ヤセウツボ(の一種)です。
 朝日新聞の記事はアフリカでの被害の話ですが、現在、荒川の土手には多数のヤセウツボが咲いており、日本でも植生の脅威になる可能性が有ります。

 土曜日、ヤセウツボを荒川の土手で採取して、コップの中にさしています。気色悪い植物です。じっくり見るために採取したので、もうゴミとして棄てればよいのですが、生命あるものなので、枯れるまではコップにさしてます。

成田空港2008年05月22日

5月20日は、成田空港開港30周年の日でした。1978年5月20日のことです。
1978年3月26日、開港を控えていた成田空港管制塔に過激派が突入、管制塔を占拠しました。『管制塔に赤旗が翻った日』です。

管制塔を占拠した過激派は、ガラスを割ったり、多少の破壊行為をしましたが、レーダー機器はほとんど無傷だったため、成田空港は1ヶ月程の遅れで開港にこぎつきました。管制塔占拠の目的は、単なる、自己顕示に過ぎなかったのでしょう。そう考えると、過激派の行動は、とても支持できるものでは有りませんでした。

数年後、東京都美術館で、成田空港反対同盟委員長の戸村一作氏の美術公演を聴講したことが有ります。現代パレスチナ絵画の説明でした。成田空港に土地を奪われた成田の農民と、イスラエル占領で土地を奪われたパレスチナの人たちを重ね合わせて、絵画の解説をしていました。

成田空港反対闘争は、完全に時代の背後に追いやられています。

成田空港の開港が良かったのか悪かったのかとの歴史評価をするならば、やはり、成田空港は良くなかった、もっと農民に配慮した方策を取るべきだった、そのように評価します。しかし、だからと言って、30年も経過した、いまさら、成田空港をひっくり返すことは不可能だし、そのようなことをするべきではないでしょう。

本の紹介-東トルキスタン共和国研究2008年05月26日

 『東トルキスタン共和国研究(王柯/著)(東京大学出版会)』を読みました。読みやすい文章で、内容も分りやすく、参考文献の記載も豊富です。1933年~1946年の東トルキスタンの歴史を知る上で、さらなる研究をする上で、役に立つ本です。

 東トルキスタンの蜂起、蜂起の失敗には、背後にソ連が関っており、そのことを中心に記述しています。東トルキスタン問題ではソ連の関与が一番重要な点なのかもしれないので、このような視点で書かれた専門書は、歴史の理解に役立つものです。ただし、民衆の視点が著書には含まれていません。この本は、専門研究書であって、一般的な啓蒙書ではないのだから、特定の視点で書かれていることは当然なのかも知れません。しかし、東トルキスタン問題をまったく知らない私が、この本を読んだだけで、東トルキスタン問題の概要を、網羅的に理解することはできないと感じました。

 この本は、東トルキスタン問題に対して、通常入手できる、唯一の学術書です。正しい理解のためには必読の書です。

(同様の記事を掲示板にも書きました)

政府関係者? の謀略2008年05月28日

毎日新聞では、北朝鮮拉致被害者問題で、謀略報道とも思える報道がされています。
拉致被害者が生存していること明らかになった、と言うような報道ですが、直後に、否定されています。一体、誰が、何の目的で、このような報道をしているのでしょう。かつて、ソ連関係の報道には、いかがわしいものがたくさんありましたが、最近はだいぶ少なくなったのに。

以下、関連する報道を、ピックアップしました。

毎日新聞 2008年5月26日 大阪朝刊
 拉致被害者の横田めぐみさん(当時13歳)について、帰国した被害者の地村富貴恵さん(52)が日本の当局に、「94年6月に自分たちの隣に引っ越してきた」と証言していることが分かった。新証言は、「94年4月に死亡」とする北朝鮮の説明と矛盾する内容。「拉致問題は解決済み」としてきた北朝鮮側説明を覆すものでもあり、拉致問題の今後の行方にも大きな影響を与えそうだ。

毎日新聞 2008年5月26日 大阪夕刊
 拉致被害者の地村富貴恵さん(52)が横田めぐみさんに関し、「(北朝鮮が『死亡』したとする2カ月後の)94年6月に自分たちの隣に引っ越してきた」と証言したとの毎日新聞の報道について、町村信孝官房長官は26日午前の記者会見で、「政府として(富貴恵さん)本人からそういう旨を聴取した事実はない。本人にも今朝確認したが、そのような証言はしていないと明確に否定した。誠に遺憾だ」と話した。

毎日新聞 2008年5月27日 東京朝刊 
 地村さんは26日、福井県小浜市の拉致被害者・家族支援室を通してコメントを出した。夫の保志さんと連名で「そのような証言をした事実はなく、大変当惑しております」としている。

毎日新聞 2008年5月27日 東京夕刊
 北朝鮮が日本人拉致事件に絡み、被害者とみられる日本人について「まだ数人が国内におり、帰国させる用意がある」と米国に伝えていたことが27日、政府関係者の話で分かった。北朝鮮が指す人物は安否不明の政府認定被害者12人と別とみられる。

毎日新聞 2008年5月27日 19時57分
 町村信孝官房長官は27日の記者会見で、北朝鮮が日本人拉致被害者数人を帰国させる用意があると米国に伝えているとの毎日新聞の報道について「全く事実はないし、米政府から記事のような内容の連絡を受けたことはない。はなはだ遺憾だ」と述べた。

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