樺太真岡郵便電信局事件2008年08月25日

 8月25日21時から23時18分まで、日本テレビで、樺太真岡郵便電信局事件を扱ったドラマが放映されます。
 この事件は、正式終戦直前の1945年8月20日、樺太真岡にソ連軍が侵攻し、両軍で戦闘になったとき、真岡郵便電信局の電話交換手のうちの9名が自殺し、3名の電話交換手が生還した事件を扱ったものです。なお、電話交換手以外の郵便局員には自殺者はいません。真岡の戦闘に際しては、隣の村で、朝鮮人27名が日本人に虐殺される事件が起こっています。どちらの場合も生存者がいたので、真相はある程度、明らかになっています。
 靖国神社では、真岡郵便電信局の電話交換手9名全員が申し合わせて自殺したような、史実とは異なる解説で、美談でもあるかのような説明がされており、このため、右翼勢力は、史実を捻じ曲げて美談として扱うことが多いようです。靖国神社では、朝鮮人虐殺事件には触れられていません。

 真岡郵便電信局の写真は、新館建設前のものが知られていますが、事件頃の建物がどのような外観であったのか、私は、写真を見たことがなく、詳しいことは分かりません。ただし、真岡港から真正面に見えた大きな建物で、ソ連砲撃の目印になったようだとの証言もあるので、当時としては、かなり立派な建物だったはずです。
 どなた様か、事件当時の、真岡郵便電信局の写真をお持ちの人は、ぜひ教えてください。

テレビ局のホームページに掲載された、番組あらすじには『もしもの際は、と交換手たちには青酸カリの包みが配られた』とあります。これでは、上田局長が彼女達を殺したことになってしまうではないか。上田局長には、適切な指示をしなかった責任はあるけれど、積極的に死に追いやるようなことは、していなかったはずです。
 なお、電話交換手が青酸カリを持っていた理由は分っていません。自殺者のうちの誰かが持っていたものを、8名が飲んだことは確かです(一人はモルヒネ自殺)。

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