ウイグル暴動は終わったようです2009年07月15日

今回のウイグル暴動で、中国を非難する国はあまり多くないようです。中国の内政問題、あるいは、住民自治の問題なので、外国が口を出すべき問題ではないのでしょう。

ウイグル暴動の経緯について、産経新聞が『そのとき何が…「計画的」か「偶発的」か』とのタイトルで記事を書いています。
http://sankei.jp.msn.com/world/china/090714/chn0907141943006-n2.htm
産経新聞の記事は不正確なことが良くあるので、書かれた事をそのまま鵜呑みに出来ないのですが、一応正確な記事だと思って、今回のウイグル暴動を考えてみます。

産経新聞の記事に以下の証言が記載されています。
①『ウイグル族の若い女性によると、5日午後、携帯メールに「合法的に政府に抗議しよう」とするメッセージが入り、友人の何人かは、「お祭り気分で」出かけたという。』
②『人民広場近くでデモを見かけたという漢族の女性店員は、「最初は静かなデモだったがウイグル族が興奮して窓ガラスを割り、暴力をふるい始めたので、あわてて逃げた」と話した。』
③『解放南路で会ったウイグル族の男性は、・・・「平和的なデモだったのに突然、武装部隊が現れてウイグル族めがけて銃撃し始めたため、怒りが爆発した」との“目撃談”を語った。デモ隊は人民広場から解放南路を南下するうちに、周辺のウイグル族住民らを次々と巻き込んで雪だるま式に規模が膨らみ、やがて暴徒化したようだ。』
①の記述から、ウイグル族の多くは無届デモが合法であるかのような誤った考えを持っていること、法律知識の無いウイグル族の無知に付け込んだ、煽動メールがウイグル族の間に飛び交っていたことが分ります。
注)日本でも、無届デモは違法です。参考のため、東京都公安条例を記します。
第1条(集会等の許可制) 道路その他公共の場所で集会若しくは集団行進を行おうとするとき、又は場所のいかんを問わず集団示威運動を行おうとするときは、東京都公安委員会(以下「公安委員会」という。)の許可を受けなければならない。 (以下省略)
②の記述からは、ウイグル族のデモは次第に暴力犯罪に移行したことが分ります。ただし、この証言だけからは、ウイグル族が元々暴力犯罪を起こしやすい民族であるために暴力犯罪に走ったのか、ウイグルの組織の中に暴力犯罪を煽動したものがいたのか、どうか、分りません。

③の記述からは、ウイグル族は警察の制止を無視して違法デモをを続けたことがうかがえます。日本でも、違法デモを警察の制止を無視して続けた場合は、警察が発砲することは正当な職務行為なので、中国でも事情は日本と同じだと思います。

 私は、ウイグル族に知合いはいないので良く分らないのですが、ウイグル族は順法意識が低い民族であることを見越して、犯罪を誘発させるためのデモを組織した勢力があったのか、それとも、デモを煽動して暴動に導いた勢力があったのか、あるいは、そんなことが無くても、自然に暴動・略奪に走りやすい民族なのか。いずれにしても、ウイグル族の暴動は、破壊行為を伴うものだったため、多くの商店に損害を与えました。これが日本だったら、デモ参加者は、連帯して損害賠償責任が生じる可能性があるけれど、中国ではどうなるのでしょう。

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