福島の放射能2011年12月29日

 
 
 上の図のオレンジ太線は、飯館村長泥の放射線強度の変化。地震発生42日後から12月24日まで、17時の値を描いている。縦軸は対数メモリ。青色の細い線は、半減期365日としたときの放射線強度。
 飯館村長泥の放射線は、1年で1/2のペースで減少していることが分かるだろう。詳しく見ると、夏は少し減少スピードが速かったのに、冬になると遅くなっている。現在、環境にある放射性核種はセシウム134と137で、物理的半減期はそれぞれ2年・30年なので、飯館村長泥の放射能減少スピードはずっと早いことが分かる。これは、放射性物質が雨で流されて、減少しているものと考えられる。冬になって、減少スピードが遅くなったのは、降雨量の関係だろう。


 こちらの図は、福島市県北保健福祉事務所の放射線強度。170日目の変動は測定位置を変えたため。230日目の変動の理由は分からない。50日から170日の減少スピードは、半減期1年程度だったが、その後あまり減少していない。雨で流れ出すほかに、周りから放射性物質が流れ込んでいるのかもしれない。
 
 今後、福島の放射能はどうなるのか、予断を許さないが、長泥のように、高濃度に汚染された地域では、降雨による流出が続き、今後も1年で1/2のペースで減少することも期待できる。
 政府は、汚染土などを搬入する中間貯蔵施設を、年間放射線量が100ミリシーベルトを超す地域に設ける考えであるが、汚染が激しい地域でも、降雨の影響で、数年後には年間20ミリシーベルトを下回る可能性も否定できない。軽率に処分場として土地を放棄して良いのだろうか?

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