本の紹介-北の軍隊と軍都: 北海道・東北2015年06月03日


山本和重/編 『北の軍隊と軍都: 北海道・東北 (地域のなかの軍隊 1)』吉川弘文館 (2015/2)

 本の前半では、3か所の軍都(仙台・旭川・弘前)に対して、地域と軍(師団)の関係を時代を追って解説。これまで都市の発展と軍の関係を論じた本は少ないので、こういった分野に関心のある人には、参考になるだろう。

 本の後半は、北海道における徴兵の実態、アイヌの徴兵について 等。

 北海道で徴兵制が施行されたときから、制度上、アイヌを特別扱いしていたわけではないが、実際には、徴収に便宜を図られたと思われる事実もあり、また、軍隊内部では、好奇の目で見られたこともあった。一方で、アイヌの軍功に対して勲章が贈られるなどを通して、アイヌの日本人への同化に、一定の役割をもった。

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