本-親が創価学会 ― 2020年06月27日

島田裕巳/著『親が創価学会』イースト新書 (2019/4)
宗教学者・島田裕巳の著作。特に興味が持てる内容ではなかった。
両親が創価学会の場合、子供も当然に入信させられるが、結婚の時に結婚相手との間で問題が起こることがある。片親が学会員の場合子供の成長過程に両親の対立が影響する。
本書では、創価学会とはどんなところかを示した後、創価学会員を親に持った子供に起こる問題を説明している。しかし、本書で触れられた内容は、一般に広く知られたことではないだろうか。特に目新しいものは感じなかった。
本書の最後のところに以下の記述がある。
家のあり方が、そこに育つ子供に多大な影響を与えるということは、決してなくなっていない。…「親が創価学会」ということを「親が歌舞伎役者」「親が農家」「親が自営業の社長」などと置き換えてみれば、問題が実は普遍的なものであることが分かってくるのではないだろうか。本書を読んで何となく物足りないものを感じたが、この一文を読んで物足りなさの原因が分かったような気がする。「親が歌舞伎役者」「親が農家」「親が自営業の社長」は全て職業継承の問題だ。「親が浄土真宗の寺の住職」の場合、そこに育つ子供の職業選択に多大な影響を与えるのは当然だ。しかし、「親が浄土真宗の檀家」「親が曹洞宗の檀家」などは、子供に全く関係ないことだろう。
「親が創価学会員」と「親が浄土真宗の檀家」では、なぜそこに育つ子供への影響が違うのか。
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