北朝鮮ロケット発射非難声明2009年04月14日

 国連安保理に日本が求めていた、北朝鮮のミサイル発射を非難する決議は、結局、拘束力の無い、議長声明に終わりました。北朝鮮のロケット発射を非難する内容が盛り込まれたので、日本の主張が完全に無視されたわけではありませんが、決議ではなく、議長声明に終わったことは、日本の外交力の低下を物語ります。ブッシュからオバマに変わって、日本重視から中国重視に米国の政策が転向したと推測されます。

 今回の議長声明では、ミサイル発射実験とは、されていません。このため、北朝鮮のロケット発射がなぜ非難されたのか、不明瞭ですが、これでは、北朝鮮は遠慮なく、次も、その次も打ち上げてくるでしょう。今回の議長声明は、北朝鮮に「今度打ち上げるときは、今回とは別の名目、別の説明をしてね」と言っているように聞こえます。少なくとも、北朝鮮は、そのように判断するでしょう。ほとんど、実効性が無いから、中国が賛成したのでしょうか。

 ミサイルと断定されなかった最大の責任は、日本政府です。国際社会に対して、ミサイル実験であったとの科学的根拠を全く示すことなく、言葉だけで北朝鮮非難をしていました。自衛隊は国民の税金を浪費しているくせに、ろくな観測もできないのでしょうか? 解析には時間がかかるとの、まことしやかな説明をする人もいます。不意に飛来したのならば、そういうこともありえますが、事前に発射予告があったのだから、観測・解析の準備作業の余裕があったはずで、準備していれば、観測結果をコンピュータにかけるだけのはずです。時間がかかるとしたら、事前準備をすべきときに、自衛隊幹部が、鼻くそでもほじくってサボッテいたのか、それとも、既に結果が出ているのに、情報捏造に時間がかかっているのか。

と、書いたら、北朝鮮は、議長声明に反発して、6ヶ国協議脱退を表明したそうです。弱いくせに、よせばよいのに。これだと、日本の勝ちですね。

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