北方領土問題 日本政府の無策には、あきれはてる2009年04月18日

前外務事務次官の谷内正太郎氏が17日付の毎日新聞朝刊で、北方領土問題に関し「個人的には3・5島返還でもいいのではないかと考えている」と語ったと報じられた問題は、政府内部にも多少の波紋を起こしているようです。

歯舞・色丹は面積で全体の7%程度で、面積等分にすると択捉島まで含むとの説明があります。陸地だけを領土と考えると、そうなるのですが、今では、領海・200海里経済水域を含めて、領土とみなすことも多いでしょう。200海里経済水域を含めると、歯舞・色丹だけで、全体の40%にのぼるとの推計も有ります。おまけに、漁業資源は、歯舞近海水域が一番豊かです。

ロシアは、基本的には、歯舞・色丹の日本への引渡しに同意しています。しかし、日本政府が単純に四島返還のみを主張しているため、戦後60年以上経過したのも関らず、1mmも日本に引き渡されていません。日本政府が、これまでの主張を繰り返すならば、このまま、経済的利益から、日本が置いてゆかれる状態が、この後、何十年・何百年も継続することになります。

北方四島は、現在、ロシアの実効支配にあり、細々ながら、観光開発も行われ、米国などの旅行者も日本政府の要請を無視して、観光に訪れています。また、日本の漁業関係者の中には、日本政府の要請を踏みにじって、ロシアの漁業に加わっている者もいます。

北方四島近海は、ウニの好漁場でもあるので、ロシアの船が漁獲したウニを、日本は輸入しています。スーパーなどで、『ロシア産(北方四島産)』、『北方四島(ロシア)産』などと書かれたウニがあったら、それです。通信販売している業者も有ります。
http://shop.gnavi.co.jp/Mall2/841/119439.html
http://store.shopping.yahoo.co.jp/toretate/2247.html
http://www.rakuten.co.jp/goodfish/545335/432803/

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