靖国神社2018年07月01日

    
先日、久しぶりに靖国神社参拝しました。いつも通り、拝殿前にて一礼で終わり。
遊就館で「海軍カレー」。遊就館は相変わらず展示パネル中心。

ツミ2018年07月02日

マンションの木にタカが巣を作っている。ツミかな。


母鳥がマンション屋上で巣を見張っています。


本の紹介ー沖縄の神社2018年07月08日

     
加治順人/著 『沖縄の神社』(おきなわ文庫) ひるぎ社(2000.10)
     
 本書は、琉球の神社の成り立ちと、歩みを解説するもの。各神社について、結構詳しい解説がある。
 でも、私には、あまり興味のある話ではなかった。
     
 長い間絶版になっていたが、2018/5電子図書で再版された。

本の紹介ー蝦夷の世界と北方交易2018年07月16日

     
網野善彦、石井進/編『中世の風景を読む 1 蝦夷の世界と北方交易』新人物往来社 (1995/11)
    
 中世の東北・北海道の歴史の説明。9人の著者による9件の論文が収められている。東北の話題が多い。
 福田豊彦「鉄を中心にみた北方世界」、菊池徹夫「遺跡にみる中世蝦夷地の風景」の2論文は北海道の話題。

 福田豊彦「鉄を中心にみた北方世界」は前半と後半に分かれる。前半では、中世日本の製鉄地域。後半はアイヌの鉄器入手の話題。
 菊池徹夫「遺跡にみる中世蝦夷地の風景」は、北海道の3つの遺跡「二風谷のチャシ群」「余市大川」「上ノ国勝山舘」を取り上げている。二風谷のチャシ群はアイヌの遺跡、上ノ国勝山舘はアイヌと対立していた和人の遺跡が主であり、余市大川はアイヌが和人に支配されてゆく過程の遺跡である。

本ー外連の島・沖縄2018年07月21日

   
篠原章/著『外連の島・沖縄 基地と補助金のタブー』飛鳥新社 (2017/8)
   
 読むことを勧めないが、読んだことを忘れないように書き留めておく。
 篠原章は、大東文化大学教員時代に、大学の金を詐欺したため、執行猶予付の懲役3年の有罪判決を受けた。
   
 沖縄問題に関して、ネット右翼らによるヘイトスピーチが行われている。本書の内容は単なるヘイトスピーチの域を出ていないので、多くの人にとって読む価値はない。
 しかし、著者は大学教員だった人なので、ネット右翼のヘイトスピーチよりは上品な表現になっている。このため、引きこもりニートでネット右翼になり下がった日本社会の寄生虫のような人が、上手なヘイトスピーチを勉強するためには役に立つかもしれない。

本の紹介―阿片帝国日本と朝鮮人2018年07月27日


朴橿/著、小林元裕 ・吉澤文寿・権寧俊/訳『阿片帝国日本と朝鮮人』岩波書店 (2018/3)

 戦時中の日本軍による阿片密売については、江口圭一『日中アヘン戦争』(岩波新書)、及川勝三・他『証言 日中アヘン戦争』 (岩波ブックレット) のような、優れた啓蒙書が出版されており、今では多くの人が知るところとなっている。
 日本軍が侵出した中国各地では、阿片の密売が盛んだったが、その末端を担ったのが朝鮮人だった。当時、朝鮮は日本の一部だったので、中国に進出した朝鮮人も日本人として保護されていた。日本軍の保護のもと、阿片・ヘロインの卸・流通・密造は日本人が行い、朝鮮人は小売などに携わっていた。

 本書は朝鮮人が阿片密売にかかわっていた点を中心に、日本が中国で行った阿片・麻薬密売に対して記載されている。
 第1・第2章では、日本軍が中国で行った阿片政策とヘロインを広めた実態を概観する。大正製薬(現在存在する大正製薬とは別会社)がヘロイン密売にかかわっていた点にも触れられている。第3章では、日本が朝鮮半島で阿片生産を行ったことが記される。
 第4章以降で、朝鮮人と阿片・ヘロイン密売のかかわりについて示される。地域はそれぞれ「満州」「華北」「ロシア・ウスリー地区」である。
 朝鮮は、日本の植民地であったため「日本軍に苦しめられた被害者としての朝鮮人」の視点で記述された歴史書が多い。しかし、一獲千金を夢見て中国に進出し、日本軍の保護のもと犯罪行為に走った朝鮮人がいたことも事実だ。中国に渡った朝鮮人の多くは、まともな職業で豊かな生活を得ることはできなかったため、阿片・麻薬の密売に手を染めた朝鮮人が多かった。「まともな職業につけなかったのだから仕方ないよね」との考えもあるだろう。本書にもそのようなニュアンスが感じられる点はある。しかし、中国に進出した朝鮮人の暗部を明らかにした点で、価値のある内容となっている。
 ただし、阿片・麻薬密売での朝鮮人の役割に重点が置かれているため、密売の主体となっていた日本政府や日本軍(関東軍)の役割に対する記述は少ない。この点については、江口圭一や倉橋正直の著書などが参考になるだろう。

本の紹介ー日中アヘン戦争2018年07月28日

    
江口圭一/編『証言 日中アヘン戦争』岩波ブックレット(1991/8)
   
 戦時中の日本は侵略した中国で阿片密売を行い利益を上げていた。国家ぐるみの麻薬犯罪であったが、終戦と同時に証拠書類を焼却処分したこともあり、阿片密売の実態は必ずしも明らかではなかった。編者の江口圭一は個人の手に残された日本の内部文書を発見して、日本政府の阿片密売の実態を解明した。1988年には岩波新書から『日中アヘン戦争』のタイトルで出版した。
 本書は、日本政府の阿片栽培・流通に実際に携わった、及川勝三・丹羽郁也両氏との対談をまとめたもの。関係者の証言なので、日本政府の麻薬政策の全体像を明らかにするものではないが、及川・丹羽両名ともに、話の内容が具体的かつ詳細なので、この問題を理解するためには、欠かせない著書と言えるだろう。

日本のアヘン密売と通州事件2018年07月29日

  
写真は冀東防共自治政府が1937年に発行した硬貨。
   
1937年7月29日、通州事件発生。
 通州事件とは、日本の傀儡政権が起こした反乱事件。この事件は、日本軍の指揮下にあった、冀東防共自治政府の保安隊が起こしたものであるにもかかわらず、日本は、中国人の起こした残虐事件として大々的に宣伝した。このため、今でも、事件の背景を知ることなしに、日本人が被害にあったことのみを取り上げて、中国への敵愾心をあおりたてる見解が散見される。無知による排外運動は好ましいものとは思えないので、通州事件とその背景を、ごく簡単に説明する。
  
 中国侵略を進める日本は、アヘン・麻薬を密売して利益を上げようとしていた。華北向けのアヘン・麻薬密輸は天津が中心都市だったため、中国警察の抵抗なく北京にアヘンを拡散させるためには、河北省を抑えると便利だった。1935年11月25日、日本軍は、日本人女性と結婚していた親日家の殷汝耕に命じて、河北省に親日傀儡政権・冀東防共自治政府を樹立させた。
 冀東防共自治政府が樹立されると、国民党政府はこれに反発、翌26日には殷汝耕ら首謀者の逮捕令を発するとともに、何応欽を派遣したが、日本側は彼との面会を一切拒絶した。冀東防共自治政府では日本軍の保護のもと、アヘン・ヘロインの卸・流通・密造を日本人が行い、朝鮮人は小売などに携わっていた。
  
 通州事件とは、冀東防共自治政府の保安隊が起こしたものである。
 1937年7月29日、冀東防共自治政府保安隊は挙兵し、日本人居留民等を襲撃し殺害・強盗した。犠牲者のうち100人以上は朝鮮人で、日本人も同規模の犠牲をこうむっている。被害者に朝鮮人が多いのは、アヘン密売等に携わっていた朝鮮人が多かった為である。
 通州事件は、日本軍の介入によって、1日で鎮圧され、殷汝耕は事件の責任を取って辞任した。冀東防共自治政府は、その後、日本が作った中華民国臨時政府に合流した。通州事件は、日本軍の指揮下にあった、冀東防共自治政府の保安隊が起こしたものであるにもかかわらず、日本は、中国人の起こした残虐事件として大々的に宣伝した。
  
 不思議なのですが、日本軍の息のかかった冀東政府は、なぜ、一般住民を虐殺するような不逞中国人を雇って、武器を渡したのでしょう。
 ロシア革命に際してシベリア出兵した日本軍は、セミョーノフを支援した。セミョーノフの軍は、きわめて残虐だっので、ロシアでは、日本軍の残虐性として語り伝えられている。あまりの残虐さのためセミョーノフには精神障害があったとの見解もあるが、このような最悪の男を、日本軍が積極的に支援して、残虐行為をやらせた理由は不明。
 日本軍は、残虐な悪党を好む傾向が強いのだろうか。

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