トムラウシ遭難考(2) ― 2009年07月21日
東京新聞の記事によると、
『一部の参加者が身動きできなくなるなど遭難状態になってもガイドが救助要請せず、1時間半もの間、山頂付近で風雨にさらされていたことが分かった。…携帯電話は圏外で、救助を求めるには避難小屋まで引き返すか、誰かが下山する必要がある。しかし、ガイドは参加者たちにその場でしゃがみ、待つことだけを指示。雨ざらし吹きさらしの岩場で下着までずぶぬれとなったが、ガイドは「様子を見ている」と話し、天候回復を待っている様子だったという。(東京新聞2009.7.21)』
『携帯電話は圏外で、通話できなかった』これは、重要な事実です。
こういうとき救助を求めるためには、体力がある者が走って下山し、連絡する必要があります。しかし、ガイドの一人は、北沼北部で動けなくなった登山者に付き添っている、もう一人のガイドは北沼南部で動けなくなった登山者に付き添っている、残るガイドは一人。彼は、歩ける登山客10人を引率しなくてはならない。北沼南部で動けなくなった登山者の回復を待つか、歩ける登山者だけでパーティーを組ませ、ガイドは救援のために走って下山するか。ガイドは最初は登山者の回復を待ったけれど、それが無理と判断して、下山を決めたのでしょう。
ガイドには、大きな誤りがあります。客に指示命令して、北沼北部にビバークした2人を北沼南部につれてこなかったことが1点。行動できない女性客は、健康な客が担いで運ぶことを、客に命令し、従わせるべきでした。(ただし、動かせる状態に無いと判断したならば、ガイドの行為は正当です。)
さらに、下山する登山客に、漫然と付き添ったこと。他の登山客だけで、即席パーティーを組ませ、リーダーを決めて、責任ある行動を取るように指示命令すべきでした。そして、自分は走って下山し緊急連絡をすべきでした。あるいは、体力のある客に、危険を承知の上で走って下山し、緊急連絡するように指図すべきでした。あるいは、登山客全員を、その場に留め置いて、ビバークさせるべきでした。
山岳遭難は非常事態なので、リーダーがメンバーに指示命令し、メンバーは、命令に従わないといけないのに。でもね、30そこそこの若造が、60過ぎの祖父さん顧客に、命令できるかなー。命令に従うかなー。無理だろうなー。で、結局、こういうパーティーは、非常時に大量遭難する宿命なのかなー。だったら、法規制でもしないといけないのに、今は、野放しになっています。
分らないことが有ります。おそらく、東京新聞がいいかげんな事を書いているのか、証言者がウソを言っているのかどちらかだと思います。『雨ざらし吹きさらしの岩場で下着までずぶぬれとなった』とあります。私の持っている、ゴアテックスの雨具が、風雨に負けて、下着までずぶぬれとなることは、ちょっと考えられません。下着までずぶぬれとなるような粗悪品を大雪山系の登山者が持つとは思えません。もし、東京新聞の記事が正しいとしたら、登山客は、常軌を逸したむちゃくちゃな装備だったのか。まさか、そんなこと無いでしょう。
もう一つ分らないことが有ります。『救助を求めるには避難小屋まで引き返すか』とありますが、避難小屋から電話は通じたのだろうか。地形を見ると、ちょっと無理のようです。
さらに分らないことが有ります。新聞記事には『雨ざらし吹きさらしの岩場で』と書かれていますが、全員が固まって、体力の弱い人を輪の中に入れて、体力消耗を防ぐことは、しなかったのだろうか。
『一部の参加者が身動きできなくなるなど遭難状態になってもガイドが救助要請せず、1時間半もの間、山頂付近で風雨にさらされていたことが分かった。…携帯電話は圏外で、救助を求めるには避難小屋まで引き返すか、誰かが下山する必要がある。しかし、ガイドは参加者たちにその場でしゃがみ、待つことだけを指示。雨ざらし吹きさらしの岩場で下着までずぶぬれとなったが、ガイドは「様子を見ている」と話し、天候回復を待っている様子だったという。(東京新聞2009.7.21)』
『携帯電話は圏外で、通話できなかった』これは、重要な事実です。
こういうとき救助を求めるためには、体力がある者が走って下山し、連絡する必要があります。しかし、ガイドの一人は、北沼北部で動けなくなった登山者に付き添っている、もう一人のガイドは北沼南部で動けなくなった登山者に付き添っている、残るガイドは一人。彼は、歩ける登山客10人を引率しなくてはならない。北沼南部で動けなくなった登山者の回復を待つか、歩ける登山者だけでパーティーを組ませ、ガイドは救援のために走って下山するか。ガイドは最初は登山者の回復を待ったけれど、それが無理と判断して、下山を決めたのでしょう。
ガイドには、大きな誤りがあります。客に指示命令して、北沼北部にビバークした2人を北沼南部につれてこなかったことが1点。行動できない女性客は、健康な客が担いで運ぶことを、客に命令し、従わせるべきでした。(ただし、動かせる状態に無いと判断したならば、ガイドの行為は正当です。)
さらに、下山する登山客に、漫然と付き添ったこと。他の登山客だけで、即席パーティーを組ませ、リーダーを決めて、責任ある行動を取るように指示命令すべきでした。そして、自分は走って下山し緊急連絡をすべきでした。あるいは、体力のある客に、危険を承知の上で走って下山し、緊急連絡するように指図すべきでした。あるいは、登山客全員を、その場に留め置いて、ビバークさせるべきでした。
山岳遭難は非常事態なので、リーダーがメンバーに指示命令し、メンバーは、命令に従わないといけないのに。でもね、30そこそこの若造が、60過ぎの祖父さん顧客に、命令できるかなー。命令に従うかなー。無理だろうなー。で、結局、こういうパーティーは、非常時に大量遭難する宿命なのかなー。だったら、法規制でもしないといけないのに、今は、野放しになっています。
分らないことが有ります。おそらく、東京新聞がいいかげんな事を書いているのか、証言者がウソを言っているのかどちらかだと思います。『雨ざらし吹きさらしの岩場で下着までずぶぬれとなった』とあります。私の持っている、ゴアテックスの雨具が、風雨に負けて、下着までずぶぬれとなることは、ちょっと考えられません。下着までずぶぬれとなるような粗悪品を大雪山系の登山者が持つとは思えません。もし、東京新聞の記事が正しいとしたら、登山客は、常軌を逸したむちゃくちゃな装備だったのか。まさか、そんなこと無いでしょう。
もう一つ分らないことが有ります。『救助を求めるには避難小屋まで引き返すか』とありますが、避難小屋から電話は通じたのだろうか。地形を見ると、ちょっと無理のようです。
さらに分らないことが有ります。新聞記事には『雨ざらし吹きさらしの岩場で』と書かれていますが、全員が固まって、体力の弱い人を輪の中に入れて、体力消耗を防ぐことは、しなかったのだろうか。
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