本の紹介-北千島に眠る「太平丸事件」と朝鮮人強制連行2015年05月26日

 
『北千島に眠る』編集委員会/編 「千島に眠る「太平丸事件」と朝鮮人強制連行」(2002.4)
 
 太平洋戦争末期の1944年7月、軍人・軍属ら総勢2000人余りを乗せた太平丸は、北千島・幌筵島沖で、魚雷攻撃され撃沈した。本書は、強制徴用された朝鮮人軍属の生き残りの証言を中心にこの事件の概要をまとめたもの。全体の死者数は1000人程度で、そのうち少なくとも半数は朝鮮人だった。
 生き残った朝鮮人軍属は、その後、幌筵島の飛行場建設のために、奴隷労働として使役された。当時、北千島では、食糧は豊富で、日本軍人が食糧不足だったことはなかったが、朝鮮人軍属には、満足な食料は与えられず、飢餓状態だった。
 
 本書は、事件を順を追って説明したものではなく、幾つかの解説や新聞記事の切り抜きのコピーなどをまとめたもの。総数80ページのうち、半分が日本語で半分が韓国語であり、内容は少ない。

* * * * * *

<< 2015/05 >>
01 02
03 04 05 06 07 08 09
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

RSS