本の紹介-外交儀礼から見た幕末日露文化交流史2021年03月05日

 
生田美智子/著『外交儀礼から見た幕末日露文化交流史』ミネルヴァ書房 (2008/8)
 
 幕末の日ロ外交交渉は「ラックスマン来航」「レザノフ来航」「プチャーチン来航」の3回ある。
 本書は、この時の外交儀礼、すなわち、畳に座るか椅子に座るか、帯剣はどうするか、交渉は畳何枚あけるか、などの形式的なことが、どのように行われたのか、詳細に研究している。ラクスマン来航以前のロシアによる日本認識、3回の交渉の経緯についても詳述されている。また、研究書なので、参考文献も詳しい。
 このほか、クルーゼンシュテルンとともに世界周航し、レザノフの長崎来航に同行したレヴェンシテルンの日記の抄訳が130ページ余り記載されている。内容は1804/9/23~1805/4/5の長崎滞在期間。レザノフに対する日本の横柄な態度が西側世界に知れることになったため、日本に開国させるには、武力による威圧が効果的であるとの認識が生まれ、これがペリーの態度につながった可能性がある。

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