やる気のない戦争2022年03月20日

ウクライナ情勢はプーチンが想定通りに進めているようです。段階を踏んで、ウクライナが条件をのむまで、作戦を順に進めていることは明らかです。どの段階でウクライナが降伏するのか。ロシアのウクライナ進攻は、以下の順に進んでいます。
 
①キエフに近いベラルーシに軍隊を置く
②開戦に踏み切って、戦車を投入し、車列を見せつける。ただし、キエフからは少し離れる。
 このとき、キエフ近郊や東部の軍事基地を少し攻撃する。オデッサ港や西部の空港は国際援助物資を受け入れるために必要なので、なるべく温存する。
③第二の都市、ハリコフをちょこっと攻撃し、次はキエフだぞと恐怖心を与える。
④東部・南部を中心に、民間施設も攻撃対象とする
⑤キエフから少し離れたところに展開していた戦車を移動して、キエフを少し包囲する。すべて包囲すると、逃げ場がなくなるので、完全包囲はしない。
⑥西部の飛行を攻撃する。ここを経由して、援助物資が届くが、同時に武器も入るので、やむなく攻撃し、破壊する。
 
 この後、プーチンがどのような方針なのか分からないけれど、ウクライナが停戦に応じるまで、プーチンのことだから、この後も50ぐらいの方針を立て、ウクライナが実質降伏するまで、それを順に進めているはずです。オデッサは今のところ温存してます。ここは、物資の輸送基地なので、ここを破壊すると、ウクライナに援助物資が届かなくなります。こうなると、ぜレンスキーには困るけれど、ウクライナ復興の妨げとなり、プーチンにとっても好ましくないことです。
 
 近年の戦争というと、アメリカが反対する国を大量殺戮・大規模破壊し、国家を破綻させるものでした。アフガニスタン、イラク、リビアなどを思い起こします。これら地域は、米軍空爆の大量殺戮、大規模破壊のため、国家が破綻し、各勢力が群雄割拠する無政府状態になりました。民衆は困窮するも、アメリカの武器商人が利益を上げる構図が作られました。アメリカの軍事侵攻の目的は、政権の破壊と民生の混乱に乗じて、武器商人が儲けることでした。
 しかし、ロシアの目的は、あくまでもNATO加盟の阻止とウクライナの安定です。アメリカの場合は、遠い外国なので、混乱した方が武器商人がもうかって良いが、ウクライナはロシアの隣国なので、混乱してほしくないのです。オデッサは西側からの援助の入り口なので、ロシアとしてはウクライナ援助は歓迎だから、オデッサを攻撃したくはないだろう。でも、ゼレンスキーが降伏せず、アメリカが武器供与を続けるならば、今後、オデッサ攻撃も十分にあり得ることです。
  
ロシアの最終手段
 ロシアの最終手段は、もちろんキエフの攻撃です。キエフを爆撃すれば、ウクライナの敗北は確実です。おそらく一日で決着がつくでしょう。でも、そんなことをしたら、ロシアが多額の援助をして復興させるか、アフガニスタン・イラク・リビアのような混乱した状態を作り出すか、どちらかになってしまい、プーチンとしては望んでいない状態です。
 
 ゼレンスキーはユダヤ系です。ユダヤ人と資本主義者の全員が、目先の経済的利益のみを求めて、人命に全く関心がないとは思えないけれど、ゼレンスキーは今回の戦争でどれだけ儲けるつもりなのだろう。ゼレンスキーはソ連崩壊期に14,5歳だったので、生きてゆくことの大変さと、自分が稼ぐことの重要さを身に染みているはずです。どんなことがあっても、自分が金を儲けることへ、強い意志を持った人を大統領にするのは考え物だけど。
 日本人でも、大東亜戦争のとき、中国、満州で日本人が苦労する中、莫大な資産を作り、国内に持ち込み、それを基に、戦後の政界で暗躍した人が何人かいました。ゼレンスキーとバイデン取り巻きの武器商人が手を組んでいるのだとしたら、なかなか戦争を止めさせないはずです。西側から、ウクライナに多額の援助が渡っているので、ゼレンスキー取り巻きの懐はかなり潤っているはずです。ウクライナ人が死ねば死ぬほど一部の人たちが潤うわけで、彼らがどこでやめるか、プーチンとの我慢比べになっています。
 
 1945年8月14日、昭和天皇は御前会議の席上、ポツダム宣言受諾と日本の敗戦を決断しました。1000年以上続いている日本国と天皇制を自分の時に崩壊させることはできなかったのでしょう。国家と天皇制継続の重要さを子供の時から学んでいた人だからこそ、何百年も先を見据えて、ポツダム宣言受諾を決断したのだと思います。
 翻って、ウクライナは、できてからわずか30年の国で、多くの人はソ連という大きな国の国民でした。何百年も先を見据えて、ウクライナを考えることは、それは無理だよね。

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