本の紹介 - 本で床は抜けるのか ― 2015年05月08日

本書は、木造2階アパートを借りた時に、大量の蔵書で床が抜けるのではないかと心配になった著者が、同じ問題をかかえた著名人をたずね、それぞれの具体的な対処法を紹介するもの。
以上で、本書の紹介は終わりです。
昨年、親が死んだので、古い家を相続した。管理がずさんだったため、床下がシロアリに食われている。一部の部屋は床下をすべて撤去して、作り直した。
木造住宅の一階は次のようになっていた。

①地面に束石を置く。
②その上に、高さ30cm程度の柱(床束)を90cm間隔でたてる。
③床束の上に、大引と呼ばれる柱を水平に置く。90cm間隔になる。
④大引の上に直交するように根太と言われる材木を45cm間隔で置く。
この上に板を敷いて畳を敷く。
古い木造建築のため、束石は石。床束・大引は9cmの角材。根太は高さ6cmで幅6~9cmの角材だった。これらの木材が白アリ被害にあっていたので、材木を撤去して新たに床下を構築した。9cmの杉角材を10本買ってきて、床束・大引はそのままの太さで、根太には角材を高さ6cm幅4.5㎝に切って使用した。杉よりも桧の方が良いのだけれど、値段が全然違ったので杉にした。また、根太の幅を細くしたのは、材木代節約のため。
さて、このように作った床に、1㎡あたり200kg、均等に物を置くとしよう。梁曲げの構造計算をすると、大引の最大たわみ量0.3mm、根太の最大たわみ量1.2mmとなる。大引と根太を比較すると、根太の方が弱いことが分かる。根太を2倍に太くするか、間隔を半分にすると、たわみ量も半分になるので、強度は2倍になる。束石・床束・大引の間隔を45cmにすると、大幅に強化され、根太の最大たわみ量は0.07mmとなる。
本が多くて床が抜ける心配がある時、一階ならば床下を補強すればよく、床板がはがせるならば、作業は容易であり、材木代もそれほどかからない。木造二階に蔵書を置く場合以外、蔵書で床が抜けることを心配する必要はないだろう。
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