本の紹介 台湾海峡紛争と尖閣諸島問題 ― 2013年06月15日

『台湾海峡紛争と尖閣諸島問題: 米華相互防衛条約 参戦条項にみるアメリカ軍』 毛利一/著 (2013/3/25) 彩流社
現在、日中韓の領土紛争となっている尖閣諸島は、日米安保条約の適用対象地であるので、軍事衝突が起こったら、直ちに米軍が参戦するかのような錯覚を持っている人がいる。実際にはどうなるのか。
本書では、過去の類似の例として、1958年ごろの台湾海峡紛争と米華相互防衛条約の歴史を詳述し、当時、アメリカ軍は参戦せず、軍事援助と後方支援に終始した事実を指摘している。
本書は、尖閣問題を解明するものではないが、過去の歴史を振り返ることは、現在の尖閣問題の対応を考える上で、参考になるだろう。