太地町のイルカ大屠殺-残酷な太地町イルカ漁2015年10月07日


 2015年3月、千葉県立高校の教師が高校敷地内にいた子猫を生き埋めにしたとの報道があった。千葉県警が書類送検したのち、千葉県教育委員会は5月20日に、この教師を停職3カ月の懲戒処分にしたそうだ。
 子猫を生き埋めにしてはいけないのでしょうか。少年のころ子猫の処分に困った時は、生き埋めにするか、箱に入れて川に流して溺死させるものだと思っていた。考えてみれば、生き埋めや溺死の場合は、死ぬまで不必要に苦しむので、そういう殺し方はいけないとの考えは理解できる。昔、生き埋めにすることが広く行われていたことを理由に、今でも生き埋めにして良いとの理屈は成り立たないことも理解できる。それならば、子猫の頭を思い切り踏み潰して、脳みそがグチャグチャにはみ出るようにして一気に殺せば、良かったのでしょうか。


 上の写真は和歌山県太地町の隣、那智勝浦町補陀洛山寺の渡海船。補陀洛山寺では僧侶を小舟に閉じ込めて、沖に流していたとのことだ。海に流された僧侶のほとんどは溺死か餓死だっただろう。少年のころの子猫の殺し方と似ている。脱出を果たした僧侶は、捕らえられて海に投げ込まれたとのことだ。


 さて、和歌山県の公式ホームページを見ると、太地町のイルカ殺害方法について、次のように書かれている。
和歌山県の公式説明
 太地町におけるイルカ追い込み漁は、以前は、映画「ザ・コーブ」で隠し撮りされたように、イルカを入江に追い込んだ後に、銛を用いて捕獲していました。
 しかし、2008年12月以降は、イルカが苦痛を感じる時間を短くするために、デンマークのフェロー諸島で行われている方法に改められています。この方法では、と殺時間は1/30に短縮(10秒前後)され、イルカの傷口も小さく、出血も殆どなくなりました。 (http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/071500/iruka/   2015:10:5閲覧)
 この記述が事実かどうか確認していないけれど、和歌山県公式ホームページなので、事実だと考えて記述を進める。

 イルカに不必要な苦痛を与えて、なぶり殺しにするのは良くない。しかし、映画ザ・コーヴ以前、太地町ではイルカを300秒に渡って苦しめるなど、不必要な苦痛を与えて殺害していた。フェロー諸島では、より苦痛を与えない方法が取られていたので、苦痛が少ない方法を知ることは容易だったにもかかわらず、苦痛を与える殺害方法を続けていたのだから、太地町漁民は動物愛護精神が欠落した野蛮人であると言われても仕方ないだろう。太地町でフェロー諸島なみの殺し方になったのは、映画「ザ・コーヴ」で隠し撮りされたことが原因だ。隠し撮りのおかげで、太地町の殺し方が多少マシになったことが分かる。映画「ザ・コーヴ」の隠し撮りのおかげで、野蛮人と言われても仕方のない太地町漁民が少し文明化されたのだから、太地町漁民はシーシェパードなどに感謝して当然だ。こういうとき、普通の日本人ならば、菓子折りを持ってお礼に行くところだ。

   イルカ殺害場所は見えないようにしている。映画「ザ・コーブ」の監督は取材を申し込んだが拒否されたため隠し撮りした。その結果、残酷な殺害をを隠すために殺害現場を見せていなかったことが明らかにされた。現在も殺害場所は非公開である。誰にでも見えるようにすると、小さい子供が目にして精神的ショックを受けるおそれがあるので、非公開であること自体は理解できる。しかし、希望する人に見学させない理由はにはならない。特に、反捕鯨派記者の取材を拒否する理由はない。映画ザ・コーブ以前は秘密の中で残虐な殺害が行われていた。映画以降も秘密の中で殺害している。「残酷な殺し方はしていない」と言っても、どれだけの人が信じるのか。

 ところで、動物にに不必要な苦痛を与えて殺すのは良くないけれど、ひと思いに殺せばいいのか。そういうものではないような気がする。太地町のイルカ追い込み漁に反対している人の中には、殺し方が残酷であるとの主張もあるかもしれないが、だからといって「こういう殺し方ならば良い」と言っているわけではないだろう。

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