太地町のイルカ大屠殺-水銀汚染されたイルカ肉2015年10月08日

 
水銀汚染されたイルカ肉
 
 鯨類の肉は、一般にメチル水銀に汚染されている。特に、バンドウイルカ肉の汚染は大きく、平成13年度厚生科学特別研究測定結果によれば、紀州沖バンドウイルカ筋肉のメチル水銀は平均で6.6ppmである。
 (出典:http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/01/h0116-4.html 2015.10.8閲覧)
 このため、厚生労働省では水銀濃度が高い鯨類の肉などを、妊婦が食べるときに注意を呼び掛けている。具体的には、バンドウイルカ肉摂取量の目安として、1回80gとして2カ月に1回までとしている。
 (出典:http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/index-a.pdf 2015.10.8閲覧)
 成人などは一般にメチル水銀の排出能力があるので、厚生労働省は摂取制限をしていない。しかし、全ての成人が等しくメチル水銀排出能力が同じように備わっているのか、それは分からないことだ。自分は、メチル水銀排出能力が乏しい家系かもしれないので、鯨類肉などメチル水銀濃度が高い水産物は、頻繁に摂取しない方が良いと思う。日本生協連では次のように注意を喚起している。
 (出典:http://jccu.coop/food-safety/qa/qa02_02.html 2015.10.8閲覧)
 
『メチル水銀濃度が高い水産物を主菜とする料理を週2回以内(合計で週におおむね100~200g程度以下)にすることをお勧めします』
『イルカ(歯鯨類)の肉には特に高い濃度のメチル水銀が含まれるため、ごくたまに嗜む程度にされることをお勧めします』
 
 ところで、鯨肉は臭いので、一般に濃い味をつける。缶詰だと大和煮が有名だ。和歌山県太地町で食べた鯨丼も醤油と砂糖で濃い味付けされていた。こんなものを頻繁に食べていたら、塩分取り過ぎになる。もっとも、食い意地の張った畜生のような人は、イルカ肉だって平気で食べるよね。
 

 
太地町イルカの輸出先
 
 日本動物園水族館協会(JAZA)は太地町イルカを購入しないことを決定したため、国内でのイルカ生体の最終購入は、ほとんどなくなった。しかし、イルカは輸出されているので、太地町の追い込み漁は今なお健在だ。イルカ輸出先は中国・韓国・ロシア・ウクライナなどだが、中国が一番多い。ロシア・ウクライナは軍事用とショービジネス用があるようだが、現在ウクライナは西側を向いているので、今後イルカの輸入はなくなるだろう。中国・韓国のイルカ輸入がなくなる気配は今のところなさそうだ。
 中国からお金をもらうために、西側諸国の反対を押し切って、イルカ追い込み漁を今後も続ける。そんな太地町の姿勢が見えてくる。日本の国際戦略として、それでいいのだろうか。

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