アイヌの遺跡 ― 2008年10月25日
アイヌの遺跡 ― 2008年10月25日
アイヌの遺物 ― 2008年10月25日
アイヌの遺跡はあまり見向きもされてない雰囲気ですが、資料館には多少の遺物の展示があります。でも、少ない。
写真は、根室市歴史と自然の資料館(北海道根室市花咲港209)の、根室半島アイヌ遺跡の出土貨幣。
上3枚は皇宋通宝、下4枚は洪武通宝で、ともに、中国からの渡来銭です。
皇宋通宝は日本の平安末期ごろの北宋で鋳造され、洪武通宝は日本の室町時代に、明で鋳造されました。ただし、これらの中国銭は、日本に大量に輸入され、更に、日本国内でも、私鋳されているので、写真の貨幣がいつの時代にこの地にもたらされたのか、定かではありません。中国で鋳造されたものか、日本で鋳造されたものなのかは、貨幣の字体を見ればわかるはずですが、私には知識がないのでわかりません。)
どのような経路で、根室のアイヌにこの貨幣がやってきたのかわかりませんが、アイヌと日本との交易で渡島半島からアイヌ社会に入って、その後のアイヌ同士の交易で、根室までやってきたと考えるとちょうど良いように思います。
『中国の貨幣だから、ここは中国固有の領土だったに違いない』と考える人は少ないと思います。