あけましておめでとうございます2019年01月02日

あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いします

新年早々インフルエンザでダウンしてました。元日に診療している地域の内科医院に行ったら、まるで野戦病院のようで、待合室に入りきらない患者が道路にはみ出していました。
検査の結果A型インフルエンザだったので、ゾフルーザ1回服用で解熱。

部分日食2019年01月06日

食部が大きいわけではなかったけれど、久しぶりの部分日食でした。
写真は太陽撮影用フィルターMARUMI DHG ND-100000使用。

本の紹介ーカルト宗教事件の深層2019年01月07日

   
藤田庄市/著『カルト宗教事件の深層: 「スピリチュアル・アビュース」の論理』春秋社 (2017/5)
   
 本の半分はオウム真理教事件の説明。麻原の指示で弟子たちが凶悪犯罪を行ってゆく様子が描かれているが、麻原が凶悪犯罪を指示したいきさつや、弟子たちが簡単に実行してしまった状況は、いまひとつわからなかった。いくら、新興宗教の教祖だとしても、代ゼミ落ちこぼれのおっさんの殺人指示を、まともに大学出た青年が疑問なく実行するものなのだろうか。
   
 残りの半分は、霊感商法の統一教会と、それ以外の新興宗教事件についての解説。
   
 統一教会は悪質霊感商法で社会から大きな批判を受けると、名称を「家庭連合」に変更して、目先を変えようとしたが、名称変更はなかなか認められなかった。安倍内閣が成立すると、ようやく名称変更が認められた。安倍首相は統一教会の合同結婚式に祝電を送っていることからも、統一教会に好意的な政治家だ。ともあれ、改名が認められたので、事情を知らない人が騙されないか心配である。
   
 オウム真理教と統一教会以外は以下のカルトが取り上げられている。
 ・1995年7月、福島県須賀川市の女性祈祷師宅6人変死体事件
 ・2012年秋、青森市の首輪監禁惨殺死体事件
 ・2005年7月、岐阜県恵那市の真光元による糖尿病患者少女治療拒否致死事件
 ・2012年横浜地裁で判決があった「神世界」詐欺事件
 ・2010年1月、歌手Toshiが脱会した自己啓発セミナー事件
 ・2010年9月、ロマゾフィーによる霊能詐欺事件
 ・幸運乃光成龍寺(千葉県袖ケ浦市)詐欺商法
 ・カルト化するキリスト教
   
 このなかの、幸運乃光成龍寺は出家詐欺で有名な円満院・三浦道明のもとで出家したと称する、元・豊田商事営業マンによる詐欺商法。

本の紹介ー仏教思想のゼロポイント2019年01月08日

   
魚川祐司/著『仏教思想のゼロポイント 「悟り」とは何か』新潮社 (2015/4)
   
 著者は宗教思想研究者で、特にテーラワーダ仏教の研究者として有名。単に文献による研究にとどまらず、実際にテーラワーダで修業経験を持つ。テーラワーダとはスリランカ・ミャンマー・タイなどで主流な上座部仏教(小乗仏教)で、近年では日本にもいくつか瞑想道場が作られている。
   
 本書は、釈迦の仏教に近いと考えられている仏典のうち、パーリ語経典を中心にして、仏教思想における悟りとは何かなど、仏教の根本思想を解説するもの。煩瑣哲学誕生以前の仏教を対象としていることもあって、本書の内容は平易で理解しやすい。仏教に対する基礎知識がなくても、特に困難なく読める内容になっている。
 本書で解説してる仏教は「縁起」「無我」「四諦」「涅槃」「解脱」である。煩悩によって、人は、人生の物語を構成し、その物語によって苦しみが生まれると説く。釈迦の仏教の目標点は「涅槃」である。涅槃とは、このような煩悩からくる流れそのものを滅した状態であるが、本書では、テーラワーダにおける涅槃の到達方法・修業方法の説明がなされる。本書では、それが釈迦の教えた悟りであるとするが、テーラワーダには古い仏教が含まれているとしても、釈迦の仏教そのものではないので、テーラワーダ流の「悟り」が釈迦の「悟り」であると考えてよいのかどうなのか、この点については良く分からない。

本の紹介-アイヌ人物誌2019年01月14日

   
松浦武四郎/著、更科源蔵・他/訳『アイヌ人物誌』 青土社(2018/9)
   
 蝦夷地の探検家で北海道の名付け親でもある松浦武四郎/著『近世蝦夷人物誌』の現代語訳。
本書は、松浦武四郎が出会ったいろいろなアイヌの人に対して、個人がどんな人かを書いたものだが、その中に、日本人がアイヌに対して横暴なふるまいをしたこと、特に女性に対する非道なふるまいを多数記載している。
 日本人の残虐性は、戦時中の南京大虐殺や戦前の朝鮮支配などで明らかではあるが、最初に異民族に接した日本人が、どれほど残虐であったのかを知るうえで本書は参考になるだろう。

本の紹介―地図でみるアイヌの歴史2019年01月17日

   
平山裕人/著『地図でみるアイヌの歴史 縄文から現代までの1万年史』 明石書店 (2018/12)
   
大型本で紙質もよく高級な感じがする本。値段も税込みで4000円を超える。
本の内容は、旧石器時代から現在までのアイヌの歴史で、本には図や表が豊富で読みやすい。
アイヌ史と言うと擦文文化がアイヌ文化に変容して以降のことを言う場合もあるが、本書の対象は旧石器時代から現在まで。ただし、当然であるが、擦文以前はページ数が少なく、信長以降明治までは詳しく、更に明治以降はかなり詳しい。
  
興味の持てる記述がある。
  
エトロフ島に最初に侵攻した「文明」人は?
 日本は、エトロフ島・クナシリ島・シコタン島・ハボマイ諸島は、日本以外が領有したことのない「我が国固有の領土」と宣言する。しかし、エトロフ島に最初に侵攻した「文明」人はロシアだった。っまり、日本の政府見解にも批判の目を向けなければ、後世の批判に耐え得る歴史は著述できないということだ。ただし、ロシァの侵攻はとんでもない恐怖「政治」だったことも付け加えなければならない。現在、学校教育では、政府見解のみを教えることが強制されているが、なんとも了見が狭い。目本の政府見解に都合の悪いことも教えられ、より高い歴史認識を持つことこそが、「学び」の深さになる。(P.123)
  
 もはや日本とロシアの紛争かという状況のなか、高田屋とリコルドの信頼関係のもとに行われた話し合いの結果、ゴローニンは釈放され、日本とロシアの緊張は去った。
 こうなると、高田屋とリコルドこそが日本とロシアの紛争の芽を摘んだ人物といえるか。だが、高田屋の評価はそれにとどまらない。ネムロ場所、エトロフ場所の請負人としての高田屋はどうだったのか。彼の漁場はアイヌの人口を著しく減少させていたのだから。
 「根室アイヌ人口 1809年・1219人、1822年・891人 南千島のアイヌ人口 1809年・1765人、1822年・1196人」(P.136)

本の紹介ー松浦武四郎の生涯2019年01月18日

 
更科源藏/著『北海道と名づけた男 松浦武四郎の生涯』淡交社 (2018/11)
 
 幕末に北海道・樺太・千島を探検した松浦武四郎の伝記。松浦武四郎は多くの著作を残しているので、主にそれらを使って伝記が書かれている。松浦武四郎が訪れた地は北海道・樺太・千島などだけではないが、本の内容の多くはこれら地域の旅行・探検に割かれている。
 本書によれば、納沙布日誌に、花咲では、文化年間ここ色丹島アイヌを移した後、穂香の方に移住させたことが書かれているそうだ(P137)。

ダイヤモンド富士2019年01月19日

富士山頂上から太陽が昇るあるいは沈むことを「ダイヤモンド富士」と言うそうだ。
2019年1月19日、東京都足立区の都市農業公園付近の荒川土手からダイヤモンド富士がみられた。

写真は300㎜で撮影した後、中心部をトリミングしています。露光はEOS6Dの自動露光に対して-2段。

センター試験 日本史B2019年01月20日

 センター試験・日本史Bの第一問・問4,問5はアイヌ・北方史に関する出題だった。例年、アイヌか琉球の出題があるようだ。ただし、今年も基礎的な内容の問題で、普通に勉強していれば特に難なく正解したと思う。
 問4は日露和親条約と樺太千島交換条約の違いを知っていれば正解できただろう。問5はⅢの文章でコシャマインの乱とシャクシャインの乱を混乱しても、館の成立とあるので、これが一番古いことは容易に分かったはずだ。

センター試験 数1A 数2B2019年01月21日

 昨日行われたセンター試験の数1A・数2Bは特に難しい問題もなく、難易度は例年同様だった。
 この中で、あえて言えば数1A第4問が考えにくかった。(2)が(4)のヒントになっていることに気付く必要がある。第4問は選択式なので、第3問、第5問を選択したほうが有利だったように思う。
 数2Bでは第3問が若干ごちゃごちゃしたかもしれないが、特に考えにくいことはない。こういう問題は計算ミスをした場合解答欄が合わなくなることが多いので、計算ミスの可能性が少なく、数学が得意な受験生には、完答しやすい問題ともいえる。第3問から第5問は選択式なので、計算がごちゃごちゃする第3問を選択するか、問題文を読むのが面倒な第5問を選択するか。

 例年、数2Bは易しく、平均点は相当高い気がするのだが、そうでもない。今年も数2Bは満点続出だと思うが、平均点は例年程度なのだろう。
 なお、数2Bの第3問は誘導がしっかりしていたので、間違えることはなかったと思うが、セの解答が気が付かなかった人もいるかもしれない。
a(n)、a(n+1)の式から、
n(n+1)b(n+1)-4n(n+1)b(n)=2n{T(n+1)-4T(n)}
を導けば、セの答えが4であることがわかる。出題者の意図を見抜くことは、本来は数学とは無縁なのだけれど、このぐらいの推測ができないと試験で点を取ることは難しい。
    
    
(参考) 数1A 問4の解き方

(1)
49x-23y=1なので23y=46x+3x-1となるので
3x-1は23の倍数。3x-1=23aと書く(a≧1)。
3x=21a+2a+1なので、2a+1は3の倍数であるから、
一番小さい数はa=1。
このとき、x=8,y=17となる。 <=アイウ
一般に
x=23k+8 y=49k+17  <=エオカキ

(2)
A=49x B=23y とする
A-B=1の時は(1)からx=23k+8,y=49k+17なので、k=0の時が最小で、
(A,B)=(49×8,23×17) となる。
A-B=-1の時は(1)からx=23k-8,y=49k-17と書けるので、
k=1の時が最小で、
(A,B)=(49×15,23×31) となる。
結局(A,B)=(49×8,23×17) が解である。<= クケコ

A-B=2の時は同様考えて、x=23k+16,y=49k+34と書けるので
(A,B)=(49×16,23×34) となる。
A-B=-2の時は、x=23k-16,y=49k-34と書けるので、k=1として、
(A,B)=(49×7,23×15) となる。
結局(A,B)=(49×7,23×15) が解である。<= サシス

(3)
セ 2
ソ 6

(4)
タ 3
チ 2
ツテ 23

(2)から、b+2=49×8とするとb+1=23×17であるからb=390。
また、b=49×7とすると、b+2=23×15となるので、b=343。
よって、b=343が解である。<= トナ二

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