本の紹介-日本の原発、どこで間違えたのか <== この本、お薦めです2011年06月08日



日本の原発、どこで間違えたのか
著者事項 内橋克人/著 朝日新聞出版 2011.4


福島原発事故以降、原発関連の本の出版が相次いでいるが、この本もその一つ。講談社文庫から出版された「原発への警鐘」の復刻であるが、内容は、若干異なる。

「日本の原発危険地帯 鎌田慧/著」は、原発周辺住民の取材に基づいて、日本で原発がどのように受け入れられてきたかを描いているのに対して、この本は、原発推進側の取材・調査に基づいて、日本の原発進展過程を描いている。このため、テーマは類似しているが、立場が異なるので、両書を読むと、より深い理解が可能になるだろう。どちらの本も、読みやすい。

本の内容は、日本に原発が出来た時のいきさつ、特に、福島原発建設の経緯。いわゆる安全神話を作っていった経緯と、原発推進者の無能。関係住民無視によるごり押し。等々、原発建設の問題点を明らかにしている。極め付きは、高木孝一敦賀市長(当時)の講演テープの紹介。
 原発にタカッテ、金を取りさえすれば、「その代わりに100年経って片輪が生まれてくるやら、50後に生まれた子供が全部片輪になるやら、それはわかりませんよ、わかりませんけど、今の段階では(原発を)おやりになった方がよいのではなかろうか…。」との発言を紹介している。

静岡茶は飲まない2011年06月08日

静岡県知事は荒茶の放射能検査を実施すると表明しました。まともな判断と思いきや、とんでもない!!
放射性セシウムが好きな人以外は、静岡茶はなるべく避けた方が良いでしょう。

統計調査は、普通、サンプリング調査をします。サンプリングは、複数の場合もあれば、1つの場合もある。1つの場合は、代表1つを選んで、それがOKならば、全部をOKとし、ダメならば、全部ダメと判断する。

ところが、以下のような、インチキ調査をする人がいたらどうでしょうか。「合格品が出るまで検査して、合格品が出た段階で他のすべての物を合格と判断する。」3回検査して、ようやく合格品が出た場合は、未検査の製品のうち2/3は不合格品だろうと普通は思うでしょう。合格品があったのだから、残りはすべて合格品に違いないと考える人はよほどのおバカさんです。

静岡県の検査は、最初に産地別の検査で国の基準値を超えた場合、地区単位で検査し基準を越えたら、さらに工場単位と検査を続けて、3回とも基準を越えた工場だけを、出荷の規制する方針です。汚染濃度は一定値ではなくて、確率分布をしているのだから、静岡のような検査をしたら、平均的には、かなりの高濃度汚染になっている可能性があります。

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