本の紹介-原発のどこが危険か 世界の事故と福島原発2011年06月02日

原発のどこが危険か 世界の事故と福島原発
桜井淳/著 2011年4月 朝日選書


福島原発事故以降、原発の危険性を解説した本の出版が相次いでいる。この本は、そうしたものの一つであるが、旧版に福島原発事故関連の話を加筆したもの。

原発と、事故に対して、技術的側面からの解説。技術的側面が強く、このような内容に興味のない人には、難解かもしれない。しかし、原発は技術の固まりで、その中には、怪しいのも結構あるが、すべてが「すばらしい技術だから絶対安全」として片付けられてしまっていた。原発の安全神話がもろくも崩れ去った今、技術的側面から、原発の危険性を考えるために有用な本だ。


また、出版が古く、今回の事故とは無関係であるが、原発の安全神話がいかに虚構であり、技術上の問題は、どのようにして無視されていったかを知る上で、以下の本も有用である。

原発はなぜ危険か―元設計技師の証言 (岩波新書)

茶番劇はとりあえず終了2011年06月02日

 自民・公明両党の提出した、被災者を無視した党利党略の内閣不信任案が、とりあえず否決されました。
 菅総理は、自らの退陣に言及することで、党内の造反を抑えましたが、自公の不信任案が、被災者無視のあきれた茶番ならば、退陣表明も、不信任案否決のための茶番劇。

 「大震災への取り組みに一定のメドがついた段階」で退陣するそうです。チェルノブイリの事故なんて、25年たった今も、復興のメドは全く立っていない。福島原発事故だって、見方によっては、復興に一定のメドがつくのは100年後かもしれない。

 福島原発事故の大きな原因は、自民党長期政権の中で、偽りの安全神話を作り上げ、安全性無視の原発推進政策が推し進められてきたことにあります。もし、菅内閣の原発事故対応が悪いと言うならば、自公は対応策を示すべきであるのに、何もしていない。これまで自民党政権が推し進めてきた原発政策は、いったん事故が起こると、お手上げになる、恐ろしいものだったので、まともな対応策が無くて当然です。

 菅内閣を退陣に追い込んで、原発事故責任を菅内閣に押し付け、過去の原発政策の誤りをうやむやにし、破綻した原発政策を推し進め、その中で、自らの利益を得よとする策略は、当面、実現しないようです。自民党の政治家は、安全軽視の原発政策を推し進める中で、電力会社から、どれだけ金をもらっていたのだろう。金返せ!!

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